ノリスが残り4戦の時点でポイントリーダーに
前戦メキシコGP(メキシコシティGP)でマクラーレンのランド・ノリスが優勝、ドライバーズ選手権をリードしてきたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が5位に終わったことで、ついにノリスがポイントリーダーに躍り出た。

前戦メキシコGP(メキシコシティGP)で優勝したマクラーレンのランド・ノリス。オスカー・ピアストリを逆転しドライバーズランキングのトップに躍り出た。
しかし、ノリスとピアストリとの差はわずか1ポイント。流れはノリスに傾いているとはいえ、残り4戦、まだまだ予断は許されない状況だ。
一方で、タイトル獲得に向けて調子を上げてきたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)も、前戦3位でやや後退も、ノリスから36ポイント差でまだ逆転の可能性を残している。今週末の結果次第では、シーズンの最終盤、三つ巴の戦いになるかもしれない。
ブラジルGPはスプリントフォーマットで行われるため、スプリントと決勝で最大33ポイントを獲得できる。大量得点のチャンスではあるが、リタイアなどでノーポイントとなることは絶対に避けたいところだ。
【参考】2025年F1第20戦メキシコGP決勝 結果
1位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)71周
2位 16 C.ルクレール(フェラーリ) +30.324s
3位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT)+31.049s
4位 87 O.ベアマン(ハース・フェラーリ)+40.955s
5位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス) +42.065s
6位 12 K.アントネリ(メルセデス)+47.837s
7位 63 G.ラッセル(メルセデス)+50.287s
8位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)+56.446s
9位 31 E.オコン(ハース・フェラーリ) +75.464s
10位 5 G.ボルトレート(キックザウバー・フェラーリ)+76.863s
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11位 22 角田裕毅(レッドブル・ホンダRBPT)+79.048s
ファステストラップ 63 G.ラッセル(メルセデス)
【参考】2025年F1ドライバーズランキング(第20戦終了時)
1位 4 L.ノリス(マクラーレン)357
2位 81 O.ピアストリ(マクラーレン)356
3位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル)321
4位 63 G.ラッセル(メルセデス)258
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)210
6位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)146
7位 12 K.アントネリ(メルセデス)97
8位 23 A.アルボン(ウイリアムズ)73
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17位 22 角田裕毅(レッドブル)28
【参考】2025年F1コンストラクターズランキング(第20戦終了時)
1位 マクラーレン 713
2位 フェラーリ 356
3位 メルセデス 355
4位 レッドブル 346
5位 ウイリアムズ 111
6位 レーシングブルズ 72
7位 アストンマーティン 69
8位 ハース 62
スリリングなレースを演出するインテルラゴス・サーキット
ブラジルGP(正式なイベント名称はサンパウロGP)が行われるインテルラゴス・サーキット(アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ=Aut dromo Jos Carlos Pace)は、1940年にオープンした古き良きオールドファッションなコース。外周が豪快な高速セクション、インフィールドはリズミカルなコーナーが連続するセクションとなる。
ブラジルGPはスリリングなレースとなることが多いが、それはインテルラゴス・サーキットのコースレイアウトによるところも大きい。1コーナーの後に急な下り坂セクションが訪れ、その後、曲がりくねったターンのあるテクニカルな長い上り坂が続き、フィニッシュラインに向かって長い直線が続く。
13コーナーから1コーナーまでの区間はF1マシンにとってはスロットル全開の豪快な「ロングストレート」となり、その「ロングストレート」終わりにある1コーナーが最大のオーバーテイクポイントとなるが、丘の頂点に向かって全開で駆け上がるため、オーバースピードでコースオフするクルマも多い。このコースにはあらゆる要素が備わっており、わずか70秒の超高速で周回する一方で、非常に高いレベルのダウンフォースを発揮する。
また、この時期のサンパウロは天候や気温の変化が非常に激しく、雨が降る確率も高く、セーフティカーが導入されることが多いため、タイヤ戦略は流動的なものになる。
インテルラゴス特有のもう一つの特徴は「バンピー(凸凹した)」路面。不安定な地盤の上に建設されたことから路面が波打っており、マシンのセットアップやタイヤマネジメントを難しくする。
「インテルラゴス」の、インテル(=インター)は「間」、ラゴスは「湖」という意味で、その言葉が示すとおり、水と電気を供給すために作られたサンパウロ近郊のふたつの人工湖のほとりにある。なお、「アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ」は、ブラジル出身のF1ドライバー、ホセ・カルロス・パーチェに由来する。

インテルラゴス・サーキットのコース図。全長4309m、反時計回りのオーバル風コースを思わせる独特のレイアウト。インフィールドはリズミカルなコーナーが連続するセクションとなる。

