2025年11月26日〜29日(現地時間)、WRC第14戦(最終戦)ラリー・サウジアラビアが西部ジェッダを起点としたグラベル(未舗装路)で開催され、ヒョンデのティエリー・ヌーヴィルが優勝、2位にもアドリアン・フルモーが入り、ヒョンデが1-2フィニッシュを達成。トヨタのセバスチャン・オジェは3位となり、逆転で9回目のワールドチャンピオン獲得を決めた。勝田貴元(トヨタ)は最終パワーステージを前にしたSS16で転倒を喫し、5位に終わった。

初優勝争いの3人は脱落、生き残ったヌーヴィルが今季初勝利

ランキング上位のドライバーすべてがダストの掃除役に苦しんだことで、優勝争いは序盤からMスポーツ・フォードのマルティンス・セスクス、トヨタのサミ・パヤリ、ヒョンデのアドリアン・フルモーという優勝未経験のドライバーたちの戦いとなった。

そんな中、まず金曜日午前にパヤリがパンクして脱落。さらに金曜日の最終ステージではセスクスとフルモーが同時にパンク。さらにフルモーは直後のサービスインのタイムコントロールに早着するというケアレスミスを犯してしまい、1分のペナルティを食らってしまうという波乱。

これで土曜日は生き残ったセスクスと上位陣の脱落で浮上してきたヌーヴィルの戦いとなるが、SS16でセスクスは2度もパンクを喫した上にメカニカルトラブルも出て痛恨のリタイアとなってしまった。

楽になったヌーヴィルは最終ステージを大きくペースを落として走り切り、デイフェンデンングチャンピオンとして迎えたシーズン、最終戦で待望の初優勝を果たすことになった。(文:新村いつき)

画像: ダカールラリーを想起させるステージもあったラリー・サウジアラビア。トラブル続出のラリーを制したヒョンデのティエリー・ヌーヴィルだった。

ダカールラリーを想起させるステージもあったラリー・サウジアラビア。トラブル続出のラリーを制したヒョンデのティエリー・ヌーヴィルだった。

画像: ゼッケン1番、デイフェンデンングチャンピオンのティエリー・ヌーヴィル(右・ヒョンデ)が優勝。最終戦でようやくシーズン初勝利をあげた。

ゼッケン1番、デイフェンデンングチャンピオンのティエリー・ヌーヴィル(右・ヒョンデ)が優勝。最終戦でようやくシーズン初勝利をあげた。

2025年 WRC第14戦最終戦ラリー・サウジアラビア リザルト

2025年 WRC第14戦最終戦ラリー・サウジアラビア 結果

1位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリー1)3h21m17.3s
2位:A.フルモー(ヒョンデ i20N ラリー1)+54.7s
3位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m03.3s
4位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m51.7s
5位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m59.9s
6位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+3m43.9s
7位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+5m31.5s
8位: G.ミュンステール(フォード・プーマ ラリー1) +7m07.2s
9位:J.マカリアン((フォード プーマ ラリー1) +8m30.5s
10位:O.ソルベルグ(トヨタ GRヤリス ラリー2)10m00.6s

2025年 WRC第14戦最終戦ラリー・サウジアラビア スーパーサンデー 結果

1位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)37m47.7s
2位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+0.8s
3位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリー1)+6.1s
4位:A.フルモー(ヒョンデ i20N ラリー1)+6.6s
5位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+26.4s

2025年 WRCドライバーズランキング(最終結果)

1位 S.オジェ(トヨタ )293
2位 E.エバンス(トヨタ)289
3位 K.ロバンペラ(トヨタ)256
4位 O.タナック(ヒョンデ)216
5位 T.ヌーヴィル(ヒョンデ)194
6位 勝田貴元(トヨタ)122
7位 A.フルモー(ヒョンデ)115
8位 S.パヤリ(トヨタ)107

2025年 WRCマニュファクチャラーズランキング(最終結果)

1位 トヨタ 735
2位 ヒョンデ 511
3位 Mスポーツ フォード 205

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