CaDAとは何か~LEGO互換の“メカ特化型”ブロックブランド~
記事の本題に入る前に、まず「CaDA(カーダ)」について触れておきたい。CaDAは中国の玩具メーカー「Double Eagle」が展開するブロックブランドで、世界的に人気の“LEGO互換”カテゴリーの中でも、とくにギアやサスペンションなどメカ構造の再現を得意とするブランドとして知られている。

実車のボンネット形状やエアアウトレットの造形が、1:8モデルと並べることで一段と際立つ構図だ。
実車メーカーと正式ライセンス契約を結んだ製品が多く、メルセデス-AMGやハマー、シトロエン、スズキ・ジムニーなどの本格モデルをリリースしてきた。価格は比較的手頃だが、技術的な攻め方は大人向けホビーそのもので、テクニック系モデルの愛好家から強い支持を集めている。
今回の「メルセデス-AMG GT3」もまさにその路線に位置する製品であり、実車の構造理解まで踏み込んだ“ホビーと工学教育の中間”のような存在だ。ここからは、その内容を詳しく見ていく。
外観から内装まで精密に再現しGT3の存在感を1:8で凝縮
CaDAによるGT3モデルは、全長59×全幅25×全高17cmという迫力あるスケールで、実車の象徴的なフォルムを余すことなく落とし込んでいる。
フロントバンパーの深い造形、巨大なリアウイング、ワイドなフェンダーの張り出し、縦ルーバー付きグリルなど、AMG GT3のキャラクターを決定づけるエアロデザインはすべて忠実だ。

USB給電で点灯するLEDテールが特徴。実車さながらの光り方で、模型ながら強い存在感を放つ。
また、AMG専用デザインのホイールに、Michelin Pilot Sportのレーシングタイヤを模したブロックを組み合わせることで、サーキットマシンらしい緊張感を最大限に演出。さらに103点ものプリントパーツを使い、ステッカーを排した“本物志向”の仕上がりを実現している。
コックピットにはロールケージが張り巡らされ、レーシングカー特有の機能美を楽しめる点も魅力だ。

エンジンルームの複雑な配管やカーボン部材の密度を背景に、ブロックモデルの精巧な作り込みが際立つ。

