「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ランドローバー レンジローバーだ。
ランドローバー レンジローバー(2013年:4代目フルモデルチェンジ)
「砂漠のロールス・ロイス」と呼ばれるレンジローバーが4代目にフルモデルチェンジされた。オールアルミ製ボディなどを採用しているが、トップグレードは5.0LのスーパーチャージドV8エンジンを搭載し、JC08モード燃費は5.3km/L! それでも許せてしまうのが「レンジローバー」だ。

全長は5mオーバー、全幅も2m近い堂々たる体躯だが、視界が良いので意外と車両感覚はつかみやすい。
約10年ぶりのフルモデルチェンジで第4世代目となった新型レンジローバー。最大のハイライトは、SUVでは世界初となるオールアルミニウム製モノコックボディの採用だろう。これによりボディシェルだけでスチール製の旧モデルに比べて180kgもの軽量化を実現している。
スタイリングはレンジローバーの伝統を踏襲しつつ、丸みを帯びた、いかにも空力の良さそうな、よりモダンな印象のデザインとなった。前後ランプのデザインも印象的だ。ボディ外寸とホイールベースは旧型よりも若干大きくなり、車内の居住性も向上している。
インテリアの高級感はさすがのものがある。さらに、後席乗員のための究極のラグジュアリー オプションとして、2座タイプの「エグゼクティブクラス」シートパッケージが新たに用意されたのも新型の特徴だ。
日本仕様のエンジンは、5L V8ガソリンの自然吸気とスーパーチャージャー付きの2種類。これに新開発の8速ATが組み合わされる。試乗車は車両価格1670万円の最上級グレード「オートバイオグラフィ」だ。

510ps/625Nmを発生する5LのスーパーチャージドV8。ちなみにNA版でも375ps/510Nmを発生。
