「移動」の先にあるのは「感動」。豊田章男が語るトヨタの次の挑戦
トヨタグループの豊田章男会長は、ザ・ムービアム ヨコハマのオープニングに際して、次のようなコメントを寄せている。
「横浜市、地元企業、関係頂いた皆さまのおかげで、ザ・ムービアム ヨコハマをオープンすることができました。改めて感謝申し上げます。未来の文化作りにおいて大切にしたいことは、ど真ん中に人を置くことです。MOVEには、移動に加えて感動するという意味も含まれております。ここ横浜で世界の文化を体感し、人の心を動かすような器に皆さまと共に育ててまいりたいと思います」

2025年12月19日、オープニングに先立ち開催された先行披露レセプションの模様。一番左が豊田章男会長。
会場へのアクセスにはトヨタのモビリティ「e-Palette(イーパレット)」が活用される。山下ふ頭のバス待合所から施設までを結ぶこの車両は、単なる移動手段ではなく体験の一部として位置付けられている。移動そのものを価値に変えるというトヨタの思想が、ここでも具体化されている。
ザ・ムービアム ヨコハマは、トヨタグループが掲げる「人を中心に据える」というメッセージを、極めて象徴的に体現した施設だ。
クルマというプロダクトを通じて社会と関わってきた同社が、文化・芸術という領域で何を提示するのか。その答えは、効率や利便性では測れない“感動の量産”にある。期間限定という形を取りながらも、この試みはトヨタがモビリティカンパニーとして向かう未来を鮮明に示している。

会場アクセスに用いられるe-PALETTEは、移動そのものを体験に変える存在だ。

「マテオ・メッセルヴィ(Matteo Messervy)イルミネーション」:会期中、毎日16:30~24:00の時間帯にて、フランス出身のデザイナー、アーティスト、彫刻家、そして“光の振付師”であるマテオ・メッセルヴィが、ザ・ムービアム ヨコハマに手掛けたイルミネーションを見ることができる。
横浜から始まるこの挑戦は、自動車メーカーの枠を超えた新しい価値創造の象徴となるはずだ。ザ・ムービアム ヨコハマは2025年12月20日(土)から2026年3月31日(火)までの開催となる。

