2011年10月にBMW AGが3シリーズのフルモデルチェンジを発表する中、12月にはこれに呼応するかのように、アウディAGからA4(社内コードB8)のマイナーチェンジが発表された。Motor Magazine誌はドイツ国内で行われたこのA4の試乗会に参加しているが、内外装のデザイン変更や新しい1.8TFSIエンジンの搭載、低燃費化の実現など、話題は非常に豊富だった。BMW 3シリーズのフルモデルチェンジに対抗して、アウディ A4はどう変わったのか。ここではドイツ国内で行われた試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2012年2月号より)

乗り心地も従来から確実にレベルアップ

注目の1.8TFSIを搭載した新型A4は、FFのセダンでの試乗となった。その走りは、わずか1400rpmから最大トルクを発生させるエンジン特性のおかげもあり、実用上十分以上の力強さを感じさせる。またもともとコンパクトなエンジンが、従来から3.5kg軽量化されたこともあり、軽快な走りが楽しめるクルマに仕上がっている。

しかし、クルマとしてのバランスがもっとも取れているのは、従来型と同様に新型も2.0TFSIクワトロである。155kW(211ps)と350Nmのパワーは従来と同じだが、十分にパワフルでレスポンスも良く、非常に扱いやすいエンジンは、クワトロシステムとの組み合わせも秀逸である。その走りは俊敏性と上質感を併せ持った完成度の高いもので、乗り心地も従来から確実にレベルアップしている。この印象はセダンでもアバントでも、オールロードクワトロでも同様だ。

スーパーチャージャー付3L V6を搭載する3.0TFSIクワトロは、200kW(272ps)のV6と変速がスムーズな7速Sトロニックとの組み合わせで、高速クルージングで良さが光る。キャビンへ侵入してくるノイズや振動も少なく、快適な移動空間を提供してくれる。

245kW(333ps)の専用3.0TFSIを積むS4は、快適性を保ちながら驚異的に速いクルマに仕上がっている。500psを超える昨今の超高性能セダンほど速くはないが、驚くほどしなやかな足まわりが、圧倒的なスタビリティと想像を超える快適な乗り心地を両立しているのだ。減速時のブリッピングも瞬時に切れよく行われ、ドライバーは全身でハイテク満載のクルマに乗っている感覚を味わうことができる。

画像: 新開発の電動パワーステアリングを採用することで、さらなる燃費低減に成功している。フィーリングに違和感はない。

新開発の電動パワーステアリングを採用することで、さらなる燃費低減に成功している。フィーリングに違和感はない。

果たして新型A4は攻勢に出ることができるのか、断言はできないが、今回の試乗を通してそのための準備は確実に遂行されたと実感できた。

なお、新型A4/S4は2012年1月末にドイツを中心としてヨーロッパで発売されるが、ドイツにおける価格は、エントリーモデル1.8TFSIが3万900ユーロ(19%の付加価値税込:約320万円)からとなっている。(文:木村好宏)

アウディ A4 1.8TFSI 主要諸元(欧州仕様)

●全長×全幅×全高:4710×1830×1440mm
●ホイールベース:2810mm
●車両重量:1510kg
●エンジン:直4DOHCターボ縦置き
●排気量:1798cc
●最高出力:160ps
●最大トルク:250Nm(25.5kgm)/4500rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:FF
(2011年12月当時)

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