主役は「ひと」。サンタアガタボロネーゼ・ファクトリーツアー
きっかけはウルスSEの国際試乗会のディナーの席でのコミュニケーション ダイレクター、ティム・ブラボーとの「来たことないよね?」という会話だった。翌月、私は初めてサンタアガタボロネーゼのランボルギーニ本社を訪ね、イベント「Behind the Scenes,Beyond Cars」に参加していた。
工場見学を筆頭に、ブランドやデザイン、ポロストリコと呼ばれるクラシックカー部門などのプレゼンテーション、さらにはネオクラシックモデルの試乗まで、まさに今のランボルギーニのすべてを見せるものだった。実はその工場見学も単なる見学ではなく、いろいろな工程を実際に体験するというものだった。

恐れ多くもV12ユニットの組み立てに参加した。慎重に位置決めして、吊り下げられたシリンダーヘッドを下ろしていく。
ランボルギーニのウエアをまとい、まずはV12ユニットの生産工程である。ここでは職人が手作業でエンジンを組み上げている。
ここで与えられたのはエンジン1基分のパーツを集める仕事。リストを元にパーツを棚から出してケースに収めていく。記録はデジタル化され、間違いを防いでいる。
そうして集められたパーツを熟練工が組み立てる。ここでは、ヘッドボルトの先端に必要な量のグリースを塗り、仮留めする作業を行なった。簡単そうと言うなかれ。短時間で必要なだけのグリースを塗布するだけでも、これが意外と神経を使うのだ。
一方、トルクレンチで確認しながら仮留め、あとの締め付けはロボットの仕事。組み上がったエンジンを次の工程に移動させる作業も協働ロボットとともに行う。
工程はデジタル化され、ロボットも入っているが、これらはあくまで人間の作業を助けるため。それは、すべての工程に共通で、主役はあくまで人間だ。
