前型から大きく装いを変え新しいシトロエン流を獲得
初対面した新型C4は、有機的な抑揚を抑え気味にしたグラフィックもあってかフラットな印象を受けた。ダブルシェブロンがボンネットの割線を兼ねていた前型の見た目を推す声もあるだろうが、デジタライズされたクールさ・みたいな部分は汲み取れる。
新型C4の車寸は発表値で全長4375×全幅1800×全高1530mmと、前型と違いはない。Cセグメントの中でも今や小さい部類に入るだろうか。全幅的にも全高的にも日本の路上でストレスなく扱える常識的なサイズだ。

クーペSUVの雰囲気を感じさせるC4のサイドビューは、Cセグメントハッチの中において非常に珍しいスタイル。リアエンドまで続くルーフ曲線はまさに往年のシトロエンのモデルたちを彷彿とさせる。
内装の造形や装備には大きな変更は見てとれないが、シートはフォームなどに見直しが加えられているようだ。上位モデルのC5エアクロスにも似たブロック調のステッチは、GSというよりはCXのオマージュと見てとれる。座り心地はさらにむっちりと体にフィットするようで、座り心地だけでこのクルマを選んでしまう人がいても不思議ではないほど独特だ。もちろんそこはシトロエン側の狙いどおりということだろう。
試乗は街中から高速、山道とバランスよく走ることができたが、MHEVの制御で不満に感じられる点はおおむねなかった。強いて言えばモーターとエンジンのつながりに気持ち段差が感じられる場面があったことくらいだろうか。積極的に電動走行を行うだけでなく、加速のアシストでもモーターによる加勢の実感はしっかり伝わってくる。減速時の回生は人によっては癖として感じられるかもしれないが、山道を気持ちよく走る分にはかえって都合がいいくらいのレベルだ。ちなみに全行程では約16km/L、高速では21km/Lと、燃費でも電動化の恩恵はしっかり汲み取ることができた。

ドライバーメーターが5インチから7インチに大型化され視認性が向上。一方でHiFiスピーカーやハンドルヒーターはレス化された。
新型C4でともあれ感心させられるのは低中速域での乗り心地だ。特別なアナウンスはないが、サスペンションの動きは前型からさらにまろやかになった印象で、凹凸を踏んでいくことがむしろ快感でさえある。高速巡航での浮遊感覚はもはや好みが分かれるほどで、もし検討する場合は試乗で確かめておきたい項目といえそうだ。
と、そんな味付けのアシが、山道になるとロール量を抑えてきっちり踏ん張りながら路面を捉えるのだから不思議なものだ。見ても乗っても掴みどころがないが、個人的にはそこも個性として汲める愛おしさを感じる。
シトロエン C4 MAX ハイブリッド 主要諸元
●全長×全幅×全高:4375×1800×1530mm
●ホイールベース:2665mm
●車両重量:1370kg
●エンジン:直3DOHCターボ+モーター
●総排気量:1199cc
●最高出力:100kW(136ps)/5500rpm
●最大トルク:230Nm/1750rpm
●モーター最高出力:16kW(22ps)/4264rpm
●モーター最大トルク:51Nm/750-2499rpm
●トランスミッション:6速DCT
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:プレミアム・50L
●WLTCモード燃費:23.2km/L
●タイヤサイズ:195/60R18



