都会派SUVに加えられたラギッド感
ZR-Vはホンダのラインナップの中ではヴェゼルとCR-Vの間に収まるミドルサイズSUVで、このクラスの車格に対して、デザインや装備の良さなど、プレミアム感を強く感じるキャラクターが支持されている。今回追加されるふたつの特別仕様車は、そのプレミアムさをより引き立たせるよう仕立てられている。
特別仕様車ひとつめのクロスツーリングはe:HEV Zグレードをベースに、よりSUVらしさ・アクティブさを追求したラギッドなディティールが加えられたモデルとなる。

下まわりにブラックフィニッシュのパーツがあしらわれ、ラギッドな印象となっている。
外観の特徴は、そのラギッドさが加えられたバンパーとドアパネルの加飾だ。フロントバンパーはこのクロスツーリングのために用意されたもので、ヘッドライト下側にあるタイヤハウスにエアを導くインテーク部分に、ブラックフィニッシュのパーツが埋め込まれたのがポイント。
これはベースグレードと同じバンパーに追加部品を貼り付けたのではなく、イチから型を起こして製作された専用バンパーとなる。ブラック部分に対して、ベース部を盛り上げて支えるようなディティールを施されるという細かい処理に注目して欲しい。
フロントバンパーの下のアゴの部分とサイドシルの下部には、さりげなくシルバーのアンダーガードのようなパーツが加えられて、これもラギッドな印象を際立たせるのにひと役買っている。
また、大きく印象を変えている細かい変更が、グリルメッシュ部のディティールだ。ベースのe:HEV Zグレードでは、バーチカル(垂直)な太い格子状のディティールが特徴的で、その強い印象がZR-Vの魅力として認識されているが、このクロスツーリングでは太さの異なるハニカムと菱形による繊細なパターンデザインを採用している。この変更は、遠目からでは「なにかちょっと違うぞ」と感じる程度だが、近寄ってみると印象がけっこう変わって見える重要なポイントとなっている。どうやら海外仕様のグリルをアレンジして採用したようだ。

専用のバンパーが装着され、繊細なハニカム格子が与えられたフェイスまわり。
またドアパネル部分には、フロントからリアにかけて切れ上がっていくプレスラインで構成される下部のスペースに、板チョコのように土台からブロックが盛り上がる造形のプロテクターパネルが追加されている。ZR-Vのデザインにはじめから組み込まれていたかのようなフィット感は見事だ。ちなみにこの部分は「用品設定」とのことで、他グレードユーザーでも装着できるパーツだという。
外装のブラック部分はつや消し塗装仕上げに見えるが、近くで見ると表面には細かな凹凸が施されていることに気づく。無塗装で樹脂の地肌を残しつつ、シルキーな質感を与える処理だ。ホイールはe:HEV Xグレードの18インチをベースに、全面マットブラック仕上げとしている。外装カラーは撮影車両のデザートベージュパールがこの仕様の専用色となっていて、他に4色が選べる設定だ。
内装は、明るい印象のグレージュカラーによる本革シートがポイント。シートだけでなくドアトリムやダッシュ部分などにオレンジ色のステッチを採用して、ラギッド感を強調した外装のイメージにポップな印象を加味している。

グレージュカラーとオレンジのステッチで明るい印象になった本革仕様のインテリア。
ZR-Vの全グレードをハイブリッドのe:HEVに統一
追加されたもうひとつの特別仕様車であるブラックスタイルは、その名が示すとおりブラックカラーを適所にあしらったモデル。
外装ではテールゲートスポイラーとシャークフィンアンテナに加えて、クロスツーリングに準じた繊細なデザインのハニカムパターングリルを採用、またベルリナブラックカラーとダーク切削クリア仕上げを組み合わせたe:HEV Zグレード専用の18インチホイールが特別仕様としてのポイントとなる。
それに加えてフロントバンパーガーニッシュやバンパーコーナープロテクター、サイドシルガーニッシュ、ホイールアーチプロテクターが装着され、ドアミラー、アウタードアハンドルとともにすべてクリスタルブラック・パール仕上げに統一されている。

特別仕様車のブラックスタイルは、e:HEV Zグレードをベースにクリスタルブラック・パールに仕上げられたパーツを随所に採用することで、引き締まった印象としている。
内装もブラック仕上げがポイントになっており、プライムスムース生地とウルトラスエード生地を組み合わせたコンビシートを採用している。
ふたつの特別仕様車、いずれも発売日は明示されていないものの3月下旬に発売予定となっている。また、これ以降のZR-Vのラインナップは、ガソリンモデルを廃止、全グレードe:HEVに統一されるようだ。

ブラックスタイルの内装は、ブラックで統一しながらも質感の違う2種のテクスチャーで立体感のある仕上がりとなっている。




