ローマ スパイダーは、フェラーリのフロントエンジン車としては54年ぶりとなるソフトトップを備えた優雅な4座オープンスポーツカーだ。ここでは試乗を通じて体感したその魅力をレポートする。(Motor Magazine2025年6月号より。文:小泉優太/写真:平野 陽)

快感を覚えるV8サウンド。ソフトトップは風情がある

試乗日はあいにくの雨天だったが、ポツポツとわずかに車内に聞こえてくる、5層構造のソフトトップにより調律された雨粒がソフトトップを叩く音はなんとも心地良い。こういった風情は、ソフトトップでしか味わえない。

一方、遮音性も心配ご無用。騒々しい東京・六本木界隈を走っていても車外からの音の侵入は抑えられており、JBL製のオーディオシステムが奏でる音楽が聞こえにくいということもなかった。

画像: エンジンはかなり後方にセットされている。これもフロント48:リア52という前後重量配分を実現するための工夫だ。

エンジンはかなり後方にセットされている。これもフロント48:リア52という前後重量配分を実現するための工夫だ。

一般道での乗り心地は「やや硬めだな」と思ったが、60km/h程度で巡航すると硬さは感じなくなった。むしろ、スポーツカーとしては乗り心地はいい部類だ。

高速道路に入り、80〜100km/hで巡航するとピタッと路面に張り付くように走る。エンジン音や車外からの騒音もほどんど気にならない。路面が濡れていることもあって、追い越し時に少し慎重にアクセルペダルを踏むと最高出力620ps、最大トルク760Nmを発生するV8エンジンは野太いサウンドを発しつつ、グイグイと加速していく。晴れていて、もっと深く踏み込めればどんなに爽快なことか。ちなみに、高速巡航時の回転計は、70〜80km/hで1200rpm程度、100km/hでは1500rpm程度で、ほとんどアイドリングで走っているような感覚だ。

マネッティーノは、「WET」「COMFORT」「SPORT」「RACE」「ESC OFF」の5モードが用意されている。今回の試乗では雨天ということもあり、COMFORTを中心に、ときどきWETに切り替えてみたが、一般道と東名高速を走る限りでは前者でもスタビリティは十分で、変化は感じられなかった。

画像: 「マネッティーノ」の切り替えはハンドルの赤いタブで行う。写真左下の赤い文字はタッチ操作式のエンジンスイッチ。

「マネッティーノ」の切り替えはハンドルの赤いタブで行う。写真左下の赤い文字はタッチ操作式のエンジンスイッチ。

This article is a sponsored article by
''.