一度乗ればそのマルチな性能に誰もが魅了されるはずだ。
フェラーリ ローマ スパイダーは、「ローマ」のオープンモデルとして2023年5月に日本に上陸した。そもそも、ローマは「ラ・ノーヴァ・ドルチェ・ヴィータ(新しい甘い生活)」というコンセプトを掲げて登場した4座スポーツカーだ。このキャッチコピーは1960年に公開されたイタリア映画「甘い生活(原題:Dolce Vita)」に由来しており、この映画の内容も鑑みて意訳すれば「生活の中に官能と享楽をもたらす」新しいクルマ、といったところか。しかもフェラーリとしては54年ぶりに登場したソフトトップを備えたFR車でもある。
都内某所の大型地下駐車場で初対面したローマ スパイダーは、写真で見るよりもずっと起伏に富んだグラマーなボディで、しかし思っていたよりも小柄に見えた。
運転席に乗り込むとセンターコンソールが高く、囲まれ感が強い。運転席というよりもコクピットという表現がしっくりくる。
インパネまわりのスイッチ類を確認すると、多くがタッチ式だ。ハンドルのエアバッグユニット下6時位置のスポークにあるエンジンスイッチもしかり。一方で、マネッティーノ(走行モード)の切り替えやウインカーといった走行中に確実な操作を求められるスイッチは物理式となっている。

運転席と助手席は明確に分けられ、インパネは左右対称デザインのデュアルコクピットを採用。8.4インチのセンター画面はナビの表示、クライメイトコントロールの操作などを担う。
ブレーキペダルを踏みつつエンジンスイッチをタッチし続けると、3.9L V8ツインターボエンジンが少々荒々しい、勇ましいサウンドとともに目覚める。
最近の大排気量高性能車は、エンジンスタート直後こそ派手な音を響かせるが、すぐに静かになることが多い。ところがローマ スパイダーは暖機運転が済んでもそれほど音は変わらない印象だ。しかしさらに時間が経つとアイドリングストップ機構が働きストンとエンジンが止まった。実はこれが後述する燃費に効いてくる。
