2026年ゴールデンウイークの特別連載として、世界を目指して計画されたが、幻に終わってしまった日本のスーパーカーたちを紹介しよう。今回は、1988年に開発が進められていた「ジオット キャスピタ」だ。

ジオット キャスピタ(JIOTTO CASPITA:1988)

画像: 空力性能に特化したようなデザインは、スーパーカーというよりもグループCカーを思わせる。

空力性能に特化したようなデザインは、スーパーカーというよりもグループCカーを思わせる。

「童夢 零」の登場から10年後の1988年、服飾メーカーのワコールの出資で設立されたジオットの企画のもと、童夢が開発と製作を行って誕生したスーパーカーが、「ジオット キャスピタ」だ。このジオットはイタリアの画家、ジョットの名に由来し、キャスピタはイタリア語で驚きを意味する言葉から命名された。

コンセプトは「公道を走るレーシングカー」で、グループCカーに公道走行できる最低限の条件を付加していくという考え方を貫いていた。

エンジンは、イタリアのレーシングエンジン専門会社「モトーリ モデルニ」とスバルが当時F1用に共同開発した水平対向12気筒エンジン「SUBARU-M.M.」を、ロード用にデチューンしたもの。

シャシはフルカーボンコンポジットのモノコックを採用し、フロントのサブフレームを介してサスペンションが装着され、リアにエンジンがリジッドマウントされるという、そのままレーシングカーのような構造となっていた。

フロントカウル下部には電動式の可変スポイラーを持ち、高速走行時のベンチュリ効果を向上、リアにはカウルと一体化された大型ウイングを持つ。サスペンションは前後ともに車高調整機能付きのダブルウイッシュボーン式だった。

その発売が大いに期待されたが、F1でモトーリ モデルニとスバルが戦績不振により撤退。その後、他のエンジンを搭載するための設計変更なども行われ、けっきょく2台が完成したものの残念ながら市販には至らなかった。

画像: 2本スポークのステアリングホイールが特徴的なコクピット。フルバケットシートにフルハーネスも備わる。

2本スポークのステアリングホイールが特徴的なコクピット。フルバケットシートにフルハーネスも備わる。

ジオット キャスピタ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4534×1996×1136mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1100kg
●エンジン種類:水平対向12 DOHC
●排気量:3497cc
●最高出力:585ps/10750rpm
●最大トルク:37.0kgm/6000rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD

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