高レベルな走り味と安定感、内外装のデザインも魅力的
ベースモデルのタイヤサイズが225/50R17なのに対して、試乗車は235/45R18 98WXLのコンチネンタルCSC3を装着。車両指定空気圧(バール)は前後2.3/2.2(高荷重は2.3/2.8)である。
2人乗車でドライブしたが、ハンドルの操作に対する反応が正確なのが良かった。シトロエンらしく小さなハンドル角から遊びなく応答してくれるから、ワインディングロードでのカーブごとのターンインからコーナリング、そして出口へと向かうライントレースが非常に楽にできる。電動油圧式パワステの操舵力と手応えはちょっと軽めだが、バランス的にはちょうど良い。
サスペンションの設定もターンインしていく際にボディのロールがゆっくりと来るものなので、不安定な姿勢になりにくい。最近のシトロエンは昔ほどロール角が大きくならず、切り返しでの素早さも身に付けている。ちなみに緊急時の障害物回避行動での急操舵も試してみたが、ダブルレーンチェンジのような運転でも滑ってしまうどころか姿勢が乱れることもなく、素晴らしく安定したまま抜けることができた。
実はシトロエンのハンドリング性能のレベルは相当に高く、それでいてドイツ車とはまた別の味わいを備えているところが良い。これは実際に運転してみればすぐにわかるのだが、あまり知られていないのは実にもったいないことだと思う。
タコメーターのレッドゾーンは6300rpmから、スピードメーターの目盛りは260km/hまで刻まれている。100km/h巡航時のタコメーターは2000rpmを指していたが、250rpmごとの赤いゾーン表示なので目安である。資料には6速1000rpm時で44.38km/hとあるので、100km/hなら2200rpm強のはずだ。

Aピラーの形状はドライバー視点的には前方が狭まっている印象も受ける。シフトまわりのデザインもユニークで興味深い。
THP200も試乗したが、通常の走りならTHP155でもトルクは十分で、市街地でもワインディングロードでも高速道路でも力不足は感じなかった。
DS5は外装と同様に内装も凝っている。ダッシュボードにはきれいなアナログ指針式の時計が備わり、セレクターレバーのそばに少し斜めの面白いデザインのパワーウインドウスイッチが並ぶ。シートの座り地も良い。バックレストはあまり高くなくボクの肩と同じくらいしかないが、腰のフィット感は良い。
ルームミラーで後ろを見るとルーフ後端にまでリアウインドウが付いているところが見えて、かつてのミニカ スキッパーを思い出した。
独特な形状のAピラーは前方に向かってやや狭まっているから、ワインディングロードではやや視界の邪魔になる。進行方向の状況がAピラーで見えないこともあり、首を動かして見ることもあった。ヘッドアップディスプレイはカラーで、速度だけでなくナビの行き先表示もしてくれる。偏光レンズのサングラスをかけていてもクリアに見えた。2012年の日本上陸が楽しみである。(文:こもだきよし)
シトロエン DS5 THP155 主要諸元
●全長×全幅×全高:4530×1871×1513mm
●ホイールベース:2727mm
●車両重量:1420kg
●エンジン:直4SOHCターボ
●排気量:1598cc
●最高出力:115kW(156ps)/6000rpm
●最大トルク:240Nm(24.5kgm)/1400-4000rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FF
●最高速:202km/h
●0→100km/h加速:9.7秒
※EU準拠



