2026年5月24日(現地時間)、F1世界選手権第5戦カナダGPがモントリオール郊外のジル・ヴィルヌーブ・サーキットで開催され、メルセデスのキミ・アントネッリが優勝。2位にフェラーリのルイス・フェルスタッペン、3位にはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが入った。

マクラーレン勢はアクシデントやトラブルで後退

路面は乾いているものの、50%の降雨予報でスタートタイヤが雨用のインターミディエイト、ドライのソフト&ミディアムと分かれるなか、2周のエキストラフォーメーションラップという異例の事態で始まったレースは荒れた展開となった。

スタートで先行したのはインターミディエイトを選択していた2列目のマクラーレンのランド・ノリス。しかし、同じタイヤを履いたチームメイトのオスカー・ピアストリは1周目終わりにミディアムタイヤに交換、ノリスも2周目でピットインし、ドライタイヤが正解だったことが明かになる。

その後、マクラーレン勢はアクシデントやトラブルでさらに後退してしまった。ノリスの後退で首位に立ったのはアントネッリ。しかし6周目にはスタートを失敗していたポールポジションのラッセルがオーバーテイクに成功し、そこから後続のハミルトンとフェルスタッペンを引き離して、メルセデスの2台の一騎討ちの展開となる。

 

画像: カナダGPでは雨は降らなかったが、雨がレースの大きな要素となった。マクラーレンは天候変化を見越してインターミディエイトを選択したが、このギャンブルは成功せず、さらにアクシデントやトラブルで後退。

カナダGPでは雨は降らなかったが、雨がレースの大きな要素となった。マクラーレンは天候変化を見越してインターミディエイトを選択したが、このギャンブルは成功せず、さらにアクシデントやトラブルで後退。

緊迫のバトルが続く中、ラッセルにトラブルの不運

僅差の争いの中、首位が再び入れ替わったのは22周目。ラッセルがヘアピンでオーバーランし、バックストレートでアントネッリの先行を許す。しかし、24周目には接触寸前の末にラッセルが再逆転と、緊迫のバトルは続く。

決着がついたのはレース半ばの30周目、ラッセルのマシンの計器が突然ブラックアウトし、ストップ。まさかのリタイアとなってしまったのだ。

これで首位に立ったアントネッリは楽になった。直後のピットストップも難なくこなし、あとはタイヤをマネージメントして残り周回を走り切りってチェッカーへ。

画像: メルセデスのふたり、ジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリは接触間近の激しいバトルを展開。最終的にラッセルのマシンのトラブルにより決着がついた。

メルセデスのふたり、ジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリは接触間近の激しいバトルを展開。最終的にラッセルのマシンのトラブルにより決着がついた。

初優勝からの4連勝という史上初の快挙を成し遂げたアントネッリは、「ジョージとのバトルは楽しめた。勝ててハッピーだ。ひとりになってからはフロントタイヤがきつかったのでペースを落とした」と余裕の勝利コメント。

画像: チームバトルを制して快勝したキミ・アントネッリ。タイヤのグレイニングは限定的で、コース上でのバトルに集中でき、見応えのあるグランプリとなった。

チームバトルを制して快勝したキミ・アントネッリ。タイヤのグレイニングは限定的で、コース上でのバトルに集中でき、見応えのあるグランプリとなった。

終盤に緊迫した2位争いは、ミディアムタイヤでペースの上がったハミルトンが67周目にフェルスタッペンをかわしてそのまま逃げ切った。

ドライバーズ選手権ではアントネッリはラッセルに43点もの大量リードを築くことに成功。2番手ラッセルにフェラーリ勢が迫るかたちとなった。

画像: 第5戦カナダGP決勝のタイヤ戦略。結果的に、低温コンディションのため最も柔らかいコンパウンドでスタートし、31周目のバーチャル・セーフティカーを利用してミディアムタイヤに交換する1ストップ戦略が最適解となった。

第5戦カナダGP決勝のタイヤ戦略。結果的に、低温コンディションのため最も柔らかいコンパウンドでスタートし、31周目のバーチャル・セーフティカーを利用してミディアムタイヤに交換する1ストップ戦略が最適解となった。

次戦F1第6戦、伝統のモナコGPは6月5日にモンテカルロ市街地コースで開幕、決勝は6月7日に行われる。ドライバーズサーキットと言われるモナコで、アントネッリがどんな走りを見せるのか、期待が高まる。(文:新村いつき)

2026年F1第5戦カナダGP リザルト

2026年F1第5戦カナダGP決勝 結果

1位 12 K.アントネッリ(メルセデス)68周[25]
2位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)+10.768s[18]
3位 3 M.フェルスタッペン(レッドブル・RBPTフォード)+11.276s[15]
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+44.151s[12]
5位 6 I.ハジャー(レッドブル・RBPTフォード)+1周[10]
6位 43 F.コラピント(アルピーヌ・メルセデス)+1周[8]
7位 30 L.ローソン(レーシングブルズ・RBPTフォード)+1周[6]
8位 10 P.ガスリー(アルピーヌ・メルセデス)+1周[4]
9位 55 C.サインツ(ウイリアムズ・メルセデス)+1周[2]
10位 87 O.ベアマン(ハース・フェラーリ)+1周[1]
────────────
15位 18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)+4周
リタイア 14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)
※[ ]内は獲得ポイント

2026年F1第5戦カナダGPスプリント 結果  

1位 63 G.ラッセル(メルセデス)23周[8]
2位 1 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+1.272s[7]
3位 12 K.アントネッリ(メルセデス)+1.843s[6]
4位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+9.797s[5]
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+9.929s[4]
6位 44 L.ハミルトン(フェラーリ) +10.545s[3]
7位 3 M.フェルスタッペン(レッドブル・RBPTフォード)+15.935s[2]
8位 41 A.リンドブラッド(レーシングブルズ・RBPTフォード)+29.710s[1]
────────────
16位 18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)+1周
リタイア 14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)
※[ ]=獲得ポイント

2026年F1ドライバーズランキング(第5戦終了時)

1位 12 K.アントネッリ(メルセデス)131
2位 63 G.ラッセル(メルセデス)88
3位 16 C.ルクレール(フェラーリ)75
4位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)72
5位 1 L.ノリス(マクラーレン)58
6位 81 O.ピアストリ(マクラーレン)48
7位 3 M.フェルスタッペン(レッドブル)43
────────────
14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)0
18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)0

2026年F1コンストラクターズランキング(第5戦終了時)

1位 メルセデス 219
2位 フェラーリ 147
3位 マクラーレン 106
4位 レッドブル 57
5位 アルピーヌ 35
6位 レーシングブルズ 21

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