モータースポーツ由来のサブブランドとして初めての市販モデルとして誕生した「マツダ スピリット レーシング ロードスター(MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER)」。中でもわずか200台限定となる「12R」には、多くのロードスターファンが特別な想いを抱いていることだろう。果たして、その憧れに見合う完成度が与えられているのだろうか・・・公道試乗で見えてきたのは、マツダらしさの確かなグレードアップぶりだった。

耐久レース由来だからこそ、乗りやすさにこだわるのか

さすがに、基本のSKYACTIV-G 1.5よりも500cc排気量が大きなSKYACTIV-G 2.0を搭載しているという先入観もあって、少しばかりノーズが重めに感じられる。それでも最高出力で+64ps/最大トルク+53Nmの12R専用チューニングを受けたパワーユニットは、大いに価値がある。

画像: RFに設定されたSKYACTIV-G 2.0(PE-VPR[RS]型)を専用チューニング。コアモデルは最高出力184ps/最大トルク205NmともにRFと同等スペックだが、出力制御やスロットル制御は「より気持ちいい」方向で変更されている。ヒールアンドトゥのアシストコントロールなど、乗りやすさにもこだわった。写真の12R用(ヘッドカバーを手塗りの結晶塗装で差別化)はさらに、最高出力を200ps/最大トルクを215Nmまで引き上げている。がっしりと力強いストラットタワーバーも、12R用の装備だ。

RFに設定されたSKYACTIV-G 2.0(PE-VPR[RS]型)を専用チューニング。コアモデルは最高出力184ps/最大トルク205NmともにRFと同等スペックだが、出力制御やスロットル制御は「より気持ちいい」方向で変更されている。ヒールアンドトゥのアシストコントロールなど、乗りやすさにもこだわった。写真の12R用(ヘッドカバーを手塗りの結晶塗装で差別化)はさらに、最高出力を200ps/最大トルクを215Nmまで引き上げている。がっしりと力強いストラットタワーバーも、12R用の装備だ。

画像: 12Rは最高出力、トルクともにより高回転域で発生するセッティング。吸気ポート形状が変更されるとともに、内側を熟練工が手作業で研磨することで空気抵抗吸入空気量が増加、出力とレスポンスが向上している。ほかにもフレッシュエアダクト大型化、カム形状変更、藤壺技研工業との共同開発に4-1排気のエキゾーストマニホールド、シングルマスフライホイール、低抵抗ピストン&ピストンリングなど、特別なアレンジが盛りだくさんだ。

12Rは最高出力、トルクともにより高回転域で発生するセッティング。吸気ポート形状が変更されるとともに、内側を熟練工が手作業で研磨することで空気抵抗吸入空気量が増加、出力とレスポンスが向上している。ほかにもフレッシュエアダクト大型化、カム形状変更、藤壺技研工業との共同開発に4-1排気のエキゾーストマニホールド、シングルマスフライホイール、低抵抗ピストン&ピストンリングなど、特別なアレンジが盛りだくさんだ。

なにより不自然な「マッチョ感」がないあたり、しっかりロードスターらしさが守られている。ゆとりの恩恵は、単純な力強さよりもリニアなレスポンスと伸びやかさのバランスで実感される。無駄な山や谷のない素直な力感は、アクセルペダルの踏み方ひとつで精密なコントロールが可能。クルマが数値以上に軽く小さく感じられるほどだ。

首都高速レベルならストレートもコーナーも、躾のよい足回りと相まって、まるでミズスマシのようにすいすいと駆け抜けていくことができる。

そもそも12Rのグレードアップは、S耐に由来する。スーパーな「耐久」レースだけに、一発の速さよりも長時間安定してラップタイムを刻み続けることができる高性能が求められる。結果、ドライバーに対するストレスにもしっかり配慮した「速さ」が実現されていることなのかもしれない。

このところ、国産車に「サーキット由来の気持ち良さ」を謳うスポーツカーが増えていることは、クルマ好きとしては大歓迎だ。一方で、妙にマニアックな味付けだと普通のオジサンドライバーは戸惑ってしまいそう。けれどその多くが、上級志向の進化とも連携しているような気がするのは、素直に嬉しい。

もっとも、個人的にはサーキット走行に対するモチベーションはすっかり失われている。同じところをグルグル回るのは少々苦手だ。それでも12Rの試乗を通して「RACING」の世界で育まれた「MAZDA SPIRIT」が紡ぐドライビングプレジャーの奥深さと普遍の価値を、改めて知ることができた。

ここまで完成度が高いのなら、できれば一時のお試しではなくいつでも乗れるように身近に置いておきたくなる。還暦を過ぎた身にはけっして大げさな話ではなく「もしかすると人生最後のスポーツカー」になるかもしれない。その席(予算ともいう)は、第二弾?いやいやなんなら第三弾??のためにも、しっかりとっておくことにしよう。

This article is a sponsored article by
''.