モーターマガジン社が2026年6月2日に発行したムック本「GTメモリーズ16 A60系セリカ/セリカXX」の中から、一部を抜粋してお届けしよう。今回はGA61セリカXX 2000GTに搭載された1G-GEU型ユニットだ。2L直6DOHEエンジンは、トヨタ2000GT以来。しかも、このときは24バルブというハイメカニズムを与えられての登場で、当時としては大きな話題となった。

2L直6 DOHC24バルブエンジンは荒々しさよりも上質な仕上がりに!

画像: ツインカム24エンジンというスポーティさは、当時のモータースポーツのイメージとも重なる。

ツインカム24エンジンというスポーティさは、当時のモータースポーツのイメージとも重なる。

セリカXX 2000GTに搭載された1G-GEU型2L直6DOHC24バルブエンジンは、トヨタにとってはじめての1気筒あたり4バルブエンジンになる。ベースはすでに定評のある1G-EU型で、ヤマハ発動機との共同開発だ。ただこのエンジンはスポーツ性能に振り切った24バルブというよりも、現代的にソフィスティケートされた高性能と経済性を両立したエンジンになった。細部を見ていこう。

スペックを見ると、最高出力は160ps/6400rpm、18.5kgm/5200rpmで名実ともに国産2Lの最高峰となった。ハイパワーの源は、もちろん1気筒あたり4バルブ(吸気28mm×2、排気23.0mm×2)であることに違いない。これによって吸排気口面積を大きくし、ポート径も太くすることで抵抗を小さくし、しかもバルブの軽量化によってスムーズな高回転性能を実現した。

画像: 2本のカムシャフトで、それぞれ吸気側2つ、排気側2つのバルブを駆動する。いわゆる直動式の設計で、基本的にはシンプルな構造だ。

2本のカムシャフトで、それぞれ吸気側2つ、排気側2つのバルブを駆動する。いわゆる直動式の設計で、基本的にはシンプルな構造だ。

さらにペントルーフ型の燃焼室とすることで9.1という高圧縮比とともに良好な燃焼を可能とした。バルブ挟み角は50度で現代のエンジン(30度程度)としては広角になるが、カムシャフト直動式であり、またバルブ面積を大きくとる傾向のあった1980年代のエンジンとしては理想に近かった。燃焼室の頂点に備わるスパークプラグは、市販車として初の白金プラグとなった。これは電極の摩耗が少なく、約10万km走行の耐久性を実現した。

もうひとつのポイントがT-VIS(トヨタ・バリアブル・インダクション・システム)を採用したことだ。各気筒の吸気ポートを2本1組にし、中低速時は片方のポートのみを使い、高速時はもうひとつのポートを開きフルパワーを得るというシステムといって良いだろう。これによって燃費の改善とともにエンジンの全域で高出力を得ることに成功している。

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