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激しさを増すドライバーチャンピオン争い
前戦ラリー・デル・パラグアイでは、24歳のサミ・パヤリ(トヨタ)が優勝。初優勝イベントから3戦連続で勝利を獲得するという、歴史的な快挙を成し遂げた。その結果、ドライバーチャンピオンをめぐる戦いは激しさを増し、首位エルフィン・エバンス(トヨタ)と2位パヤリの差は20ポイントに。ランキング3位に順位を上げたオリバー・ソルベルグ(トヨタ)と、エバンスの差は41ポイントと、トヨタのチーム内の戦いはさらにタイトになった。
トヨタはこの3人に加え、前戦のリタイアでランキング4位に後退した勝田貴元、前年のラリー・チリ・ビオビオの覇者でランキング6位のセバスチャン・オジェ、この5人にGRヤリス ラリー1を託し、チャンピオン争いを平等に支援する。
一方、マニュファクチャラー選手権では、ラリー・デル・パラグアイではトヨタのタイトル獲得は確定しなかったが、その瞬間はさらに近づき、今回のラリー・チリ・ビオビオでヒョンデよりも7ポイント以上を多くポイントを獲得すればトヨタのタイトルが決まる。
トヨタのマニュファクチャラーポイント獲得は、エバンス、ソルベルグ、オジェの3人にまかされる。

急成長中のサミ・パヤリ(トヨタ)。初優勝イベントから3連勝中の24歳、ラリー・チリ・ビオビオでもTGR-WRT2からのエントリーとなる。
【参考】2026年 WRC第11戦ラリー・デル・パラグアイ 結果
1位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)3h13m28.5s
2位:H.パッドン(ヒョンデ i20N ラリー1)+25.8s
3位:A.フルモー(ヒョンデ i20N ラリー1)+40.0s
4位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+45.1s
5位:O.ソルベルグ (トヨタ GRヤリス ラリー1)+2m57.0s
6位:J.マカリアン(フォード・プーマ ラリー1)+4m19.0s
7位:D.ドミンゲス (トヨタ GRヤリス ラリー2)+7m40.5s
8位:G.グリーンスミス (トヨタ GRヤリス ラリー2)+8m03.2s
9位:A.ガランティ (トヨタ GRヤリス ラリー2)+10m23.0s
10位:T.ジル (シュコダ・ファビアRSラリー2)+10m36.9s
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リタイア:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)
【参考】2026年 WRCドライバーズランキング(第11戦終了時)
1位:E.エバンス(トヨタ)216
2位:S.パヤリ(トヨタ)196
3位:O.ソルベルグ(トヨタ)175
4位:勝田貴元(トヨタ)160
5位:A.フルモー(ヒョンデ)149
6位:S.オジェ(トヨタ)148
7位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ)129
【参考】2026年 WRCマニュファクチャラーズランキング(第11戦終了時)
1位:トヨタ 554
2位:ヒョンデ 381
3位:Mスポーツ・フォード 138
ハイスピードなセクションとテクニカルなセクションが混在
ラリー・チリ・ビオビオのステージは多くが森林地帯に設定されるが、ハイスピードなセクションとテクニカルなセクション、スムーズな路面とタイヤの摩耗に厳しいアブレッシブ(研磨剤のよう)な路面が混在するため、幅の広いセッティングとドライビングが求められる。
ただ、今年はそのコースが大幅に変更され、合計競技区間311.18kmのうち、約4割がWRC初登場となるのがポイント。また、昨年のように雨や霧が発生すると、走行条件がさらに厳しくなる。

チリ中南部ビオビオ州のコンセプシオンを中心に開催されるWRC第12戦「ラリー・チリ・ビオビオ」。チリの森林地帯の高速グラベルステージが舞台。
昨年のラリー・チリ・ビオビオでは、コンディションの変化とともに首位争いが目まぐるしく入れ替わる中、終盤の優勝争いはオジェとエバンスの一騎討ちに。最終日、僅かな差で首位に立ったオジェが、エバンスとの差を守り抜いて優勝。前戦ラリー・デル・パラグアイに続き、苦手としていた南米ラウンド2連勝で、ドライバーチャンピオンに向けて大きく前進することになった。

昨年のラリー・チリ・ビオビオで、自身200戦目のラリーをパーフェクトウィンで締め括ったトヨタのセバスチャン・オジェ(右)。(左はコドライバーのヴァンサン・ランデ)。
【参考】2025年 第11戦ラリー・チリ・ビオビオ 結果
1位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)2h55m42.1s
2位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+11.0s
3位:A.フルモー(ヒョンデ i20N ラリー1)+46.5s
4位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリー1)+59.0s
5位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m03.4s
6位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m35.7s
7位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+2m14.0s
8位:G.ミュンステール(フォード プーマ ラリー1)+2m44.1s
9位:O.ソルベルグ(トヨタ GRヤリス ラリー2)+8m18.6s
10位:N.グリアジン(シュコダ ファビアRS ラリー2)+8m59.0s
サービスパークはビオビオ州の州都「コンセプシオン」に置かれる
今年もラリーの中心となるサービスパークは、チリの首都サンチャゴから南に約500km離れた、ビオビオ州の州都「コンセプシオン」に置かれる。ラリーは9月10日(木)の午前11時からシェイクダウンが行われ、夜7時からコンセプシオンの中心部で始まるセレモニアルスタートで開幕。
競技は11日(金)の朝からスタートし、デイ1としてサービスパークの南東エリアで、昨年大会から大幅に改訂された3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行する。
デイ2以降はサービスパークの南、ビオビオ川の西側エリアが戦いの舞台となり、12日(土)のデイ2は2025年大会と同じ3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。その合計距離は139.20kmと、3日間で最長の1日となる。
最終日となる13日(日)のデイ3はサービスの設定がなく、2本のステージを各2回走行。そのうちSS13/15はWRCでは初めて使用される新ステージで、ラリーの最終盤の勝負所となる。4本のステージの合計距離は71.20kmと3日間でもっとも短く、最終のSS16「ビオビオ2」は今年もトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。
16本のステージの合計距離は311.18km、リエゾン(移動区間)も含めたラリー全体の総走行距離は1169.48kmが予定されている。

WRC第12戦「ラリー・チリ・ビオビオ」のステージマップ。基本的なコンディションは大きく変わらないが、コースは昨年から大幅に変更された。




