▶▶▶写真はこちら|各車のタイヤ戦略を表で 2026年F1第14戦スペインGP【画像10枚】
最速ノリスにとって不運なタイミングでのVSC発動

初めてF1グランプリが開催されたマドリング。予想通りオーバーテイクは難しかった。気温は前日までとほぼ同じ水準で推移。路面温度は最高52度、気温は32度に達した。
勝利の女神が選んだのは、またしても若き王者候補、アントネッリだった。タイトな新設サーキットでのスタートは予想通りに混乱。2番グリッドのアントネッリを含む複数のドライバーがコースを外れて順位を戻すなどした結果、首位はノリス、以下アントネッリ、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、フェルスタッペン、シャルル・ルクレール(フェラーリ)という序盤のオーダーに。
その後、5周目にフェルスタッペンに抜かれたハミルトンがブレーキトラブルを抱えてスローダウン、リタイア第1号となる。
首位争いは同じミディアムタイヤを履くノリスとアントネッリの一騎討ちへ。しかしマクラーレンのペースはメルセデスより格段によく、14周目にはその差は6.7秒にまで広がった。

ポールポジションからレースをリードしたランド・ノリス(マクラーレン)だったが、不運なタイミングで発動されたVSCで一時5番手まで後退。

VSCのタイミングでタイヤ交換に入ったキミ・アントネッリ(メルセデス)。ミディアムからハードにチェンジ。
だが、その直後、このレースを左右するアクシデントが起きる。ランス・ストロール(アストンマーティン)がコースを外れてマシンを止めたため、バーチャルセーフティカー(VSC)が発動。そのタイミングが、首位ノリスがホームストレートに入った直後だったのだ。
2番手アントネッリと3番手フェルスタッペンは当然のようにタイヤ交換に入り、最小限のタイムロスでコースへ復帰。一方、ノリスは1周遅れでピットに向かったものの、その直後にVSCは解除されてしまい、ハードタイヤを履いてコースに戻った時には5番手まで後退してしまっていた。
猛烈な速さで追い上げるもノリスは3位が精一杯
ここで首位に立ったのは、ハードタイヤでスタートしてVSC時にステイアウトしていたルクレール。これを同じハードタイヤを履くアントネッリが追う形となる。ただ、すでにタイヤ交換を済ませているアントネッリは無理にルクレールを攻略しようとはせず、3秒前後の差を保ったままタイヤマネージメントに徹する展開に。後続のフェルスタッペンにはアントネッリに迫るパフォーマンスはなく、上位3台は膠着状態となる。
そんな中、猛烈な速さで追い上げたのがノリスだった。29周目にタイヤ戦略の違うジョージ・ラッセル(メルセデス)がピットに入ったことで4番手に浮上。その後もペースを緩めず、一気に先行するフェルスタッペンの背後に迫る。
だが、レース前の予想通りに狭いマドリンクではオーバーテイクは不可能。レース終盤、タイヤ交換直前のルクレールのペースが大幅に落ちたことで、アントネッリ、フェルスタッペン、ノリスが僅差で連なる場面が生まれたものの、49周目にルクレールがピットに入ると、首位に立ったアントネッリはフェルスタッペンとの差をすぐに広げ、ノリスもフェルスタッペンを抜けないままでレースはフィニッシュを迎えた。
前戦に続く2連勝、シーズン8勝目を挙げたアントネッリは「タイヤマネージメントなど、難しいレースだった。本当はランドが勝つはずのレースだったけど、幸運だった」と申し訳なさそうな表情。
一方、最高のパフォーマンスを見せながら3位に終わったノリスは「(VSCは)あのタイミングだからどうしようもなかった。パーフェクトなレースができると思っていたけど、仕方ない」と肩を落とした。
2ストップ戦略が奏功しなかったラッセルが5位に終わったことにより、ランキング首位のアントネッリは点差を81にまで拡大。史上最年少王者へまた一歩近づく形となった。

レース展開に応じて、無理せず終盤まで我慢。最後はフェルスタッペン、ノリスを抑えてフィニッシュしたキミ・アントネッリ(メルセデス)。

最高のパフォーマンスを見せたランド・ノリス(マクラーレン)だったが、惜しくも3位に終わった。

スペインGPのタイヤ戦略。表彰台に上がった3人は、いずれも1ストップ戦略を選択、3人とも14周目から15周目にかけて発生したバーチャル・セーフティカー(VSC)中にピットインし、新しいタイヤへ交換した。VSCによって各チームは予定を変更、タイヤの劣化が少なく、大半が1ストップ戦略を選択することにつながった。そんな中、メルセデスはまたも2人に異なる戦略を採用した。
次戦第15戦アゼルバイジャンGPは、首都バクーの市街地コースで9月24日木曜日に開幕、決勝は26日土曜日に開催される。(文:新村いつき)
2026年F1第14戦スペインGP リザルト
2026年F1第14戦スペインGP決勝 結果
1位 12 K.アントネッリ(メルセデス)57周
2位 3 M.フェルスタッペン(レッドブル・RBPTフォード)+4.351s
3位 1 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+5.089s
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+29.116s
5位 63 G.ラッセル(メルセデス)+29.829s
6位 30 L.ローソン(レッドブル・RBPTフォード)+1m26.746
7位 43 F.コラピント(アルピーヌ・メルセデス)+1m34.281s
8位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+1m35.839s
9位 41 A.リンドブラッド(レーシングブルズ・RBPTフォード)+1周
10位 27 N.ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)+1周
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14位 22 角田裕毅(レーシングブルズ・RBPTフォード)+1周
17位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)+2周
リタイア 18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)
2026年F1ドライバーズランキング(第14戦終了時)
1位 12 K.アントネッリ(メルセデス)292
2位 63 G.ラッセル(メルセデス)211
3位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)191
4位 1 L.ノリス(マクラーレン)186
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)167
6位 3 M.フェルスタッペン(レッドブル)145
7位 81 O.ピアストリ(マクラーレン)120
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19位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)3
20位 22 角田裕毅(レーシングブルズ)1
−位 18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)0
2026年F1コンストラクターズランキング(第14戦終了時)
1位 メルセデス 503
2位 フェラーリ 358
3位 マクラーレン 306
4位 レッドブル 230
5位 レーシングブルズ 77
6位 アルピーヌ 68




