昭和を駆け抜けた和製スポーツモデルたち。その勇姿を、モーターマガジン社の70年以上にわたる取材記録や当時の写真を基に紹介しよう。今回は、1967年に登場したスバル 1000に追加された「スポーツセダン」だ。

文:Webモーターマガジン
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スバル 1000スポーツセダン<A12型/1967年(昭和42年)>

軽乗用車のスバル 360で軽自動車市場の販売トップを記録していた富士重工業(現・SUBARU)が、昭和41(1966)年5月から発売した初の小型乗用車がスバル 1000だ。当時としては画期的だったFF(フロントエンジン フロントドライブ)の駆動方式や四輪独立のサスペンションなど、先進メカニズムをいち早く取り入れたモデルだった。

スバル初の小型乗用車、スバル 1000に追加設定されたスポーツセダン。全長は3.9mと、現代のクルマと比べるとかなりコンパクト。

そのスバル 1000は、昭和42(1967)年2月に2ドアセダンを追加。これに続いてさらに、同年11月に設定されたのが初のツインキャブエンジンを搭載した1000スポーツセダンである。

エンジンはそれまでのスバル 1000と同じ水平対向4気筒のOHVで、排気量は977cc、最高出力は55psのEA52型をチューンし、ソレックスのツインキャブを採用し、圧縮比アップによって最高出力を67psとしたEA53型を搭載した。フロントのディスクブレーキや国産初のラジアルタイヤなどを採用し、先進的なアイディアが詰まった軽快な2ドアスポーツセダンであった。

その後、昭和44(1969)年3月、エンジン排気量を1100ccにアップ。車名はスバル 1000からスバル ff-1に変更され、スポーツセダンはツインキャブ仕様で最高出力は77psとなった。

さらに昭和45(1970)年7月には再び排気量アップでff-1 1300Gに生まれ変わる。その中でも、1300GのスポーツモデルはSTと呼ばれ、水平対向4気筒のOHVは1267ccとなり、ツインキャブ仕様は最高出力93psのEA62S型エンジンを搭載。最高速は当時の国産1300ccクラスでトップレベルの170km/hを記録した。

画像: ツインキャブでチューンされたEA53型エンジンを搭載したスポーツセダンは、ゼロヨン17.7秒と最高速159km/hを記録。

ツインキャブでチューンされたEA53型エンジンを搭載したスポーツセダンは、ゼロヨン17.7秒と最高速159km/hを記録。

スバル 1000スポーツセダン 主要諸元

●全長×全幅×全高:3900×1480×1375mm
●ホイールベース:2420mm
●車両重量:705kg
●エンジン:水平対向4 OHV
●総排気量:977cc
●最高出力:67ps/6600rpm
●最大トルク:8.2kgm/4600rpm
●燃料供給装置:ソレックスキャブレター×2
●トランスミッション:4速MT
●駆動方式:縦置きFF
●タイヤサイズ:145SR13
●当時の車両価格:62万円

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