文: Webモーターマガジン編集部
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いすゞ 117クーペ<PA90型/1968年(昭和43年)>
人気カーデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロがデザインを手がけた美しいファストバックスタイルの4シータークーペは、「ギア いすゞ117スポルト」の名で昭和41(1966)年3月のジュネーブ モーターショーでデビューした。車名の「ギア」は当時ジウジアーロが所属していたカロッツェリア ギアに、117は開発コード番号に由来する。ちなみに、フローリアンは「117サルーン」のコードネームで開発されていた。

「ギア いすゞ 117スポルト」として公開されたジュネーブ モーターショーをはじめ、いくつもの国際自動車デザイン賞を獲得した。
ギア いすゞ117スポルトは、同ショーのコンクールデレガンスで大賞を獲得したほか、7月にはイタリア国際自動車デザイン・ビエンナーレで名誉賞を受賞。その繊細で優雅なデザインは高く評価され、10月には東京モーターショーにも展示された。
117クーペとして市販が開始されたのは、約3年後の昭和43(1968)年12月。フローリアンのプラットフォームに、プロトタイプと変わらぬ美しいボディ。これに最高出力120psを発生する1584ccの直4 DOHC、G161W型エンジンを搭載して登場した。0→400m加速は16.8秒を誇る駿足クーペであった。
昭和45(1970)年10月には、ECGI付きの1.6L 直4 DOHC(130ps)とSUツインキャブ付きの1.8L 直4 SOHC(115ps)を追加し、バリエーションを拡大し3タイプとなった。ただ、一次プレス以外はハンドメイドの少量生産モデルのため、月間生産台数はわずか50~60台にとどまり、車両価格も高かった。
その117クーぺが量産化に転換したのは、昭和48(1973)年3月。エンジンは1.8Lのみとなり、DOHCのECGIが140ps、SUツインキャブが125ps、SOHCはSUツインキャブの115psと2バレルシングルキャブの100psという4機種となった。量産化による価格の大幅ダウンで117クーぺの人気は急上昇し、昭和49年以降は月産1000台前後となっている。
昭和52(1977)年12月のマイナーチェンジでヘッドランプは当時流行していた角形となり、昭和53(1978)年11月には1949ccの直4 DOHCのECGI(135ps)をはじめとする2000スターシリーズにスケールアップ。昭和56年6月、後継車にあたるピアッツァの登場まで人気は衰えなかった。

高級スポーツカーにふさわしいインテリア。カタログ上は4人乗りだが実質2+2だった(写真の運転席シートはノンオリジナル)。
いすゞ 117クーペ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4280×1600×1320mm
●ホイールベース:2500mm
●車両重量:1050kg
●エンジン:直4 DOHC
●総排気量:1584cc
●最高出力:120ps/6400rpm
●最大トルク:14.5kgm/5000rpm
●燃料供給装置:ソレックスキャブレター×2
●トランスミッション:4速MT
●駆動方式:FR
●タイヤサイズ:6.45-14
●当時の車両価格:172万円
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