長い距離を走るとその性格がよく分かる
たぶん編集部のなかで一番フランス車好きのワタシ。ここ10年来プジョー、ルノーと乗り継いで、いまは現行ルノー・カングーの前期型に乗ってます。
カングーって、じつは完璧なクルマなんかじゃ全然ありません。2ペダルを選ぼうとするといままで4速ATしかなかったし、室内の質感だって日本車ミニバンに比べたらプラスチッキーだし、1.6L自然吸気エンジンにはパワー/トルクも余裕はない。
だけどプラーッと法定速度で流して走ったりすると、ホントに気持ちいい。シートだって長距離を運転しても全然疲れ知らず。まんべんなく80点を取れる優等生じゃなく、1教科だけは抜群の点数を取れる生徒…みたいな感じ。だからこそコアなファンも多く、毎年行われるカングージャンボリーなんてカングーだけで1000台以上集まるイベントになっています。
カングー「ゼンEDC」。インプレッションは下のリンクを読んでもらうとして、2泊3日でじっくり乗った感想としては「またファンが増えそう」ということ。
高速道路での流れもリードできる
この1.2L直噴ターボエンジンは、車重を考えるとそれほどパワフルではないけれど、高速道路での流れをリードできるポテンシャルを持っています。今まではこのエンジン、6速MTしかなかったけれど、これが2ペダルで、しかも6速DCTで味わえるのは、カングーというクルマの性格を考えると嬉しいことだと思うんです。ママさんだって気軽に運転できるし。
35℃を超える酷暑のせいもあり、今回燃費に関してはトータル8.6L/100km(約11.6km/L)と、愛車の1.6L自然吸気+5速MTと大きな差は出ませんでしたが、これは平均車速が愛車のカングーよりも大幅にアップしていたので、それも大きな要因です。
ゼンEDCは現時点での“ベストカングー”だ
亀の子チャートで例えると、従来から高得点だった部分はそのままに、点の低かった部分が軒並み底上げされた! というイメージ。ゼンEDCは“ベストカングー”と言い切れます。
こうなるとさらに“上”の装備を求めちゃうのが性というもの。日産の自動運転システムなんか搭載したら最高なのに。人間の欲は終わりがありませんね