写真左が「273パックスポール」で20台限定。左が200台限定「ファイナルエディション
マルケジーニにアクラポヴィッチ、マニアックなアイテムを装備
生産終了を記念してルノー・ジャポンからリリースされたのは、「メガーヌ ルノー・スポール(以下R.S.)273 ファイナルエディション」と、さらに特別な装備が奢られた「R.S.273パックスポール」の2タイプだ。「ファイナルエディション」は、R.S.273をシルバーサイドデカールでデコレーション。シフト前にはニュルレコードをたたき出したルノー・スポールのテストドライバー、ロラン・ウルゴンのサイン入りシリアルナンバープレートが装備される。

メガーヌ ルノー・スポール 273ファイナルエディション
価格:¥3,990,000円(税込)
レザーシート仕様(オプション):¥100,000円高
ボディカラー:
ジョン シリウスメタリック、ブラン ナクレメタリック、ルージュ フラムメタリック、ノワール エトワールメタリック
こちらも限定200台とかなりのレアアイテムではある。だが「パックスポール」のほうはなんとわずか20台という希少ぶりだ。しかも装備類がとことんマニアック。ホイール造りのレジェンドとして名高いイタリアの「マルケジーニ」デザインによる軽量鍛造アロイホイール(ジョン シリウスM/グラスブラック、ルージュフラムM/ガンメタの組み合わせ)に、欧州最大のバイク用マフラーメーカー「アクラポヴィッチ」製チタンマフラーを装備する。

メガーヌ ルノー・スポール 273パックスポール
価格:¥4,190,000円(税込)
レザーシート仕様(オプション):¥100,000円高
ボディカラー:
ジョン シリウスメタリック(¥156,600円高)、ルージュ フラムメタリック
市販FF車でニュル8分切り! を成し遂げた生粋のスポーツマシン
2010年12月16日、新型メガーヌ ルノー・スポールの発表会は東京・南麻布のフランス大使公邸で行われた。ステージには、ルノー・日産のカルロス・ゴーン会長兼CEO(当時)の姿もあった。
メガーヌⅢをベースとするルノー・スポールが欧州でデビューしたのは、2009年のこと。翌年、日本でも発表されてから半年後の2011年6月に「トロフィー」がニュルブルクリンクで当時の市販FF車最速ラップレコードを塗り替え(8分7秒97)、話題を呼んだ。その直系モデルとして初代「トロフィー」が2012年の7月に限定発売される。
Renault Mégane R.S. 275 Trophy-R Nürburgring Nordschleife lap record (full version) #UNDER8
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初代のトロフィーは、ベースモデルに対してTROPHY 専用ステッカー、シリアルプレート(専用装備) 、 235/35ZR19 BRIDGESTONE POTENZA RE050A 、19インチレッドパイピングブリリアントブラックアロイホイールを装備していた。ちなみに搭載エンジンは2Lの直4DOHCターボで、最高出力195kW(265ps)/5500rpm、最大トルク360Nm(36.7kgm)/3000rpmを発揮。
その後、2014年6月にはついに8分を切る7分54秒36をたたき出し、そのDNAが2代目「トロフィー」シリーズへと受け継がれた。ほかにもR.S.には魅力的な限定モデルが設定されている。どうせ中古でメガーヌR.S.を狙うなら、限定モデルを探すのもあり、かもしれない。

2012年F1GPでレッドブル・レーシング(ルノーエンジン「RS27型」搭載)がコンストラクターズチャンピオンを獲得したことを記念して、50台の限定車「メガーヌ ルノー・スポール レッドブル・レーシングRB8」を発売した。ボディカラーはレッドブル・レーシングのマシンカラー「ブルー ドゥ ミニュイ メタリック」、専用レカロシートや専用カラーの19インチホイールなどを装備していた。


8分切りを記念して登場した2代目トロフィーシリーズの最高峰が、273ps(201kW)、360Nmのハイスペックを誇る「トロフィーR」だ。シャシーカップをベースとしたR.S.にオーリンズ製1ウェイアジャスタブルフロントダンパー、コンポジットフロントスプリング、スピードライン製 19 インチレッドアロイホイール、ミシュラン パイロットスポーツ カップ2を採用、さらに2シーター化(アルカンターラ モノコックレカロシート)することで軽量化を図った。まんま当時ニュル最速を誇ったモデルの市販バージョンと言えるだろう。499万円のプライスタッグで限定60台がリリースされた。

2016年10月、トロフィーRと同じ273ps仕様のルノー・スポール273に、オーリンズ製調整式ダンパー、カーボンエンド付アクラポヴィッチ製チタンマフラーなどを装備した「273トロフィーS(LHD)」が50台限定で発売された。あえて左ハンドルとなっているのは、ニュルアタックを果たしたマシンのイメージをさらに強く感じさせるためだったという。