ニュルブルクリンク最速のFF車。そんなタイトルを2度に渡って獲得した生粋のスポーツマシン「メガーヌ ルノー・スポール」が、いよいよ生産を終了する。その勇退を記念してルノー・ジャポンは「ファイナルエディション」と、さらに特別なリミテッドモデル「パックスポール」を限定発売した。約7年ほどのその歴史の中には、いくつもの魅力的なリミテッドたちがいる。
マルケジーニにアクラポヴィッチ、マニアックなアイテムを装備
生産終了を記念してルノー・ジャポンからリリースされたのは、「メガーヌ ルノー・スポール(以下R.S.)273 ファイナルエディション」と、さらに特別な装備が奢られた「R.S.273パックスポール」の2タイプだ。「ファイナルエディション」は、R.S.273をシルバーサイドデカールでデコレーション。シフト前にはニュルレコードをたたき出したルノー・スポールのテストドライバー、ロラン・ウルゴンのサイン入りシリアルナンバープレートが装備される。
こちらも限定200台とかなりのレアアイテムではある。だが「パックスポール」のほうはなんとわずか20台という希少ぶりだ。しかも装備類がとことんマニアック。ホイール造りのレジェンドとして名高いイタリアの「マルケジーニ」デザインによる軽量鍛造アロイホイール(ジョン シリウスM/グラスブラック、ルージュフラムM/ガンメタの組み合わせ)に、欧州最大のバイク用マフラーメーカー「アクラポヴィッチ」製チタンマフラーを装備する。
市販FF車でニュル8分切り! を成し遂げた生粋のスポーツマシン
メガーヌⅢをベースとするルノー・スポールが欧州でデビューしたのは、2009年のこと。翌年、日本でも発表されてから半年後の2011年6月に「トロフィー」がニュルブルクリンクで当時の市販FF車最速ラップレコードを塗り替え(8分7秒97)、話題を呼んだ。その直系モデルとして初代「トロフィー」が2012年の7月に限定発売される。
その後、2014年6月にはついに8分を切る7分54秒36をたたき出し、そのDNAが2代目「トロフィー」シリーズへと受け継がれた。ほかにもR.S.には魅力的な限定モデルが設定されている。どうせ中古でメガーヌR.S.を狙うなら、限定モデルを探すのもあり、かもしれない。