行き先を指定すれば、クルマが目的地まで全自動で走る。運転手なんていなくてもOK! これが究極の自動運転であり、自動車メーカーやIT企業の開発目標だ。
2017年現在、自動運転の1部の機能は実用化されている
SF映画で見た“自動運転”がいよいよ現実のものになりそうだ。ワクワクするよね。
しかし、クルマは万に一つも失敗しては困る。安全のための非常に高度な技術と、それを支える法律などの制度がマストだ。そのため、無人も可能な自動運転の実現は、まだまだ先。2017年現在は、定められた条件での「限定的」な自動運転しかできない。
ただし、夢の実現のため、自動運転の成長過程を判断するレベルが日本では1から4までの4段階で定められている。
レベル1が加速/減速/ステアリング操作のどれかを自動化。レベル2が加速/減速/ステアリングの複数項目を自動化。このレベル1と2は、常に運転手が監視している状態だ。
レベル3になると運転手はよそ見をしてもOK。ただし、何かあったら、すぐに人間が運転を代わらなければならない。
レベル4は最初から最後までシステム任せ。つまり、完全な自動運転だ。海外では無人走行をレベル5と呼ぶこともある。
ちなみに、高速道路での自動運転を実現した日産 セレナの「プロパイロット」はレベル2だ。
日本は2020年にレベル3を実用化し、東京オリンピックで世界にアピールする構想を立てている。フォルクスワーゲン、BMW、フォードなどは、完全自動運転=レベル4を2021年に導入するとしている。はてさて、完全自動運転を実現するのはどのメーカーか?目が離せないね。
(文:鈴木ケンイチ/Webモーターマガジン編集部) 2017.4.22公開