第10回 10カ月目 1万7545km
今月の走行距離:2141km
燃費:2141km÷125.9L=17.0km/L
2015年6月23日〜2015年7月24日
さまざまなモデルとのデートを重ねる日々。
今月は、機材車や取材のお供として、いつにも増して大活躍を見せてくれたMMアップ!号。その運用を記録したノートを見返してみると、会社を朝に出発して夕方戻ってくるいうスケジュールながら400km以上を走行している日が3回ほどあった。編集部のある東京・新橋からだと、東名高速を走って沼津経由で西伊豆方面まで往復すると、おおよそそれぐらいの距離になるし、中央道を下って小淵沢や車山高原とかまで往復すると、ほぼ500kmオーバーとなる。また今回は、銚子方面に出かけた取材もあったのだが、それでも400km弱ぐらいを記録していた。千葉県あたりだともっと近そうなイメージを持たれるかもしれないが、中々どうしてそれなりの距離があるのだ。加えて、ただ目的地まで往復しているだけではなくて、ロケーションを確認しながら移動するので、どうしても走行距離が伸びてしまうのだ。
アウトバーンでの高速巡航も念頭にあるタフな走行性能。
さてこのように、ある程度の距離を走ることが苦にならないという特徴は、実はアップ!というモデルの大きな美点であると思う。欧州仕様モデルの諸元表を見てみると、日本仕様と同じ1Lエンジンの55kW(75ps)仕様の5速ASGモデルでトップスピードが171km/h、0→100km/h加速タイムは13.9秒と記されている。これは空車状態に200kgを加えた状態のデータであり、しかも、トップスピードというのは瞬間的な最高速のことではなく、巡航できるスピードを意味している。つまり条件が許すならば、アウトバーンを180km/h近辺で走り続けることも十分に可能な性能を備えているわけだ。当然のこと、ハンドリングをはじめとして足まわりやシート、乗り心地などの設定も、その性能にきっちりと合わせたものとなっている。そのあたりの設定は日本仕様モデルでもおそらく共通で、せいぜい市街地やちょっとしたドライブぐらいの心地よさ、そしてモード燃費の数値でアピールするモデルたちとは一線を画す質実剛健さを備えている。
運転していて余計な疲労が残らないのはアップ!の美点。
だからMMアップ!号では、たとえ1日あたり500kmぐらい走行したとしても、余計な疲労が残らない。この素晴らしさは、経験したものでないとなかなか理解できないと思うので、あえて記した次第。またそうして走っていると、自然と燃費も向上する。ストップ&ゴーが多い都内での走行では、12〜13 km/Lあたりを記録していることが多い。これが足を伸ばして高速道路主体で坦々と走行するような状況になると、平均して20km/L前後のデータを示してくれる。時には23 km/Lを超える数値をディスプレイに表示して、こちらが驚くことすらある。走りのパフォーマンスと快適さを考え合わせれば、実走行でのこの燃費にはとても満足している。