懐かしのトヨタWRCマシン グラフィティ。今回は、1993年のオーストラリアラリーで優勝したセリカ GT-Four(ST185)だ。
WRCにおけるトヨタの黄金期を築く!
セリカの市販車は1989年秋に5代目のST180系にフルモデルチェンジしたが、グループAラリーカーであるセリカ・ターボ4WD(ST185グループAラリーカーの正式名称)は、規定生産台数の関係もあり1992年からの登場となった。
ベースとなったのは、メタルタービンを搭載し、冷却系も改善されたGT-FOUR RC(カルロス・サインツ・エディション)。
ラリーカーの基本コンポーネンツは実績のあるST165から流用し、デビュー当初こそ駆動系のトラブルに苦しんだものの92年にサインツが2度目のドライバーズタイトルを獲得。
そのサインツがランチアへと移籍した93年には、ユハ・カンクネンをエースに迎えてドライバーズ選手権をものにするとともに、マニュファクチャラーズ選手権を初めてトヨタにもたらしている。
(解説:平松秀樹)
セリカ GT-Four(ST185) 主要諸元
全長×全幅×全高:4410×1745×1300mm
ホイールベース:2525mm
車重:1200kg以上
エンジン型式・種類:3S-GT改・水冷直列4気筒DOHC+ターボチャージャー
排気量:1988cc
最高出力:299ps(220kW)/5700rpm
サスペンション:前後マクファーソンストラット
なお、セリカ GT-Fourはお台場 メガウェブのヒストリーガレージ1階「モータースポーツ ヘリテージ」に展示されている。