懐かしのトヨタWRCマシン グラフィティ。今回は、1995年のツール・ド・コルスで優勝したセリカ GT-Four(ST205)だ。
6代目をベースにマシンをチェンジ
WRCの王者に君臨し、満を持して新型のST205セリカGT-Fourを投入したトヨタだが、予想以上に熟成に手間取った。
不振の原因は、ラリーカーとしては大柄になりすぎたボディと、複雑すぎるスーパーストラットサスペンションだった。
初優勝はボディの軽量化やアンチラグシステムの改良によって戦闘力が向上した1995年シーズン半ばのツール・ド・コルス。
しかし、その後も勝てないラリーが続き、シーズン後半には功を焦ったエンジニアがターボリストリクターに違法改造を施していたことが発覚。
トヨタはこの年の全ポイントを剥奪されるとともに、1年間の出場停止を課されてしまった(トヨタは自主的に2年間の出場停止を決断した)。
(解説:平松秀樹)
セリカ GT-Four(ST205) 主要諸元
全長×全幅×全高:4424×1770×1350mm
ホイールベース:2545mm
車重:1200kg
エンジン型式・種類:3S-GT改・水冷直列4気筒DOHC+ターボチャージャー
排気量:1988cc
最高出力:295ps(217kW)/5600rpm
サスペンション:前スーパーストラット/後マクファーソンストラット
なお、セリカ GT-Fourはお台場 メガウェブのヒストリーガレージ1階「モータースポーツ ヘリテージ」に展示されている。