月号]
第20回 20カ月目 3万0347km
今月の走行距離:1185km
燃費:1093km÷63.8L=17.1km/L
2016年4月22日〜2016年5月24日
エンジンはさらに快調、爽快な走り。
このところ一気に初夏を迎えたような陽気となり、MMアップ!号も日中の走行時にはエアコンを入れることも多くなった。ただ、外気温が27〜28℃ぐらいまでの場合は、エアコンの温度調整ダイヤルを少し暖かい位置にセットしておかないと、車内が冷え過ぎてしまう印象もある。なので気分がいい時は、エアコンのコンプレッサーはオンにせず、ファンだけを回しながら窓を開けて走っていることも多い。担当者は、どちらかといえば暑がりの部類に入るので、クルマの冷房能力が高いことは歓迎事項である。そういえば、かつてのMM長期テスト車の中には「これでエアコン入っているの?」と思うほど、日本の蒸し暑さに対応できていないモデルもあった(ただし、自分が担当したモデルではない)。アップ!に限らないが、フォルクスワーゲンの日本仕様モデルは近年、みなエアコン能力の高いものが装着されている。たとえ真夏に炎天下の渋滞という状況に巻き込まれたとしても、どこかが故障していない限り、車内を快適に保つことが可能という印象である。
新型は、装備面も少し充実されていた。
さて、今号の第一特集企画取材では、最新型のアップ!も取り上げている。その取材時にちょっとだけ触れる機会があったのだが、驚いたのが「運転席右にあるパワーウインドウスイッチが2個並んでいる」ということ。上の画像でそれをわかってもらえると思うが、つまり助手席パワーウインドウを運転席でも操作できるようになっていたのだ。これまでのアップ!は、運転席側と助手席側のそれぞれに、パワーウインドウスイッチがひとつずつ装備されるという簡潔なスタイルであった。フォルクスワーゲンジャパン広報部に確認すると、去年後半から導入されたモデルですでにその仕様になっているとのことで、そのことを知らなかった担当者はひどく驚いた次第だ。
MT車の感覚でエンジンを回して走らせる気持ち良さ。
その最新アップ!だが、エンジンスタート/ストップ機能は備わっているし、足まわりのしなやかさ、5速AMTの変速具合などもMMアップ!号より洗練の度合が増している印象を受けた。走らせた時の安定感の高さと気持ちよさは相変わらず第一級のものだ。MT感覚でシフトを操作しながら、自然吸気の1L 3気筒エンジンを元気よく回して走らせると、これで十分に楽しいと実感させてくれる。アップ!にも、1L 3気筒ターボエンジンが搭載されるのではないかという噂がある。確かにそれも興味深い存在だが、担当者の希望としては、エンジンは現在のままで3ペダル式の5速MTモデルを導入してもらえないか、という気持ちの方が強い。ストレスなく思いどおりに変速させて走ることができるアップ!のMTモデルなんて、とても魅力的ではないか、と思う今日この頃である。