次期WRX STIは2L直噴ターボエンジンを搭載。EJ型は惜しまれつつも引退。
WRCやスーパーGTなどのモータースポーツで活躍し数々の栄冠を手にしてきたスバルの名エンジンEJ型。市販車においても長年愛され、いち時代を築きあげたエンジンも現在ではその役割のほとんどを次世代のFA・FB型に引き継いでいる。
最後に残っているのは、フラッグシップスポーツモデルWRX STIに搭載されるEJ20/EJ25(日本仕様/海外仕様)のみ。そのWRX STIも2020年頃にはフルモデルチェンジすることになり、そこでEJ型は現役を退くことになる。代わってWRX STIに搭載されるのは、専用チューニングの施されたFA20DITではないか、といわれている。
スバル躍進の鍵を握る次世代パワートレーン戦略
さて前置きが長くなってしまったが、ここからが本題。EJ型が現役を引退する少し前の2019年頃、FA・FB型も新たなステージに進もうとしているというのだ。
ポイントとなっているのは、2019年から投入が始まるという1.8Lと1.5Lの次世代直噴ターボエンジンだ。このふたつのユニットで最終的には全生産台数の80%を占めるようになる。今後予定されている電動化(ハイブリッド/プラグインハイブリッド)もこの2機で対応するようだ。
■現在レガシィシリーズやレヴォーグなどに搭載されているFB25/FB16DIT/FA20DITなど
→2019年以降に新型1.8L直噴ダウンサイジングターボへ移行
■現在インプレッサやフォレスターなどに搭載されているFB16/FB20/FA20など
→2020年以降に新型1.5L直噴ダウンサイジングターボに移行
一方、FA型は排気量アップとスポーツユニットとして生き残ることになる。
例えば2.4Lに拡大されたFA型は、2018年に北米デビューを予定しているアセントに搭載される。次期BRZもこのユニットではないだろうか。
スポーツユニットとしては次期WRX STI(海外仕様)への搭載が濃厚だ。
時代の要望に合わせてEJ型から移行したばかりというイメージを持っていたFA・FB型エンジンだが、変化の波は思ったよりも早く到来しそうだ。
(ホリデーオート2017年12月号より一部引用)