STIとスバルの関係が、従来にも増して接近している。昨年発売したレヴォーグとBRZの「STI Sport」は、STIのノウハウが盛り込まれた最上級グレードであり、量産ラインで生産されるカタログモデルだ。今回の展示を見れば、急接近するSTIとスバルの関係がよくわかる。そして、ステージの中央に鎮座するコンセプトカーの正体は?
STI=スバルテクニカインターナショナルが誕生したのが1988年。そう、今年、STIは創立30周年を迎えたのだ。設立からしばらくはモータースポーツ活動に専念、その成果として同社が発売した初のコンプリートカーが「22B-STI Version」。1988年だから、すでに20年前のことである。
そんなSTIとスバルの関係が、従来にも増して接近している。それがレヴォーグとBRZのトップグレードとして設定されている「STI Sport」。従来のSTIコンプリートカーはSTIで組み立てが行われていたが、STI SportはSTIの知見を採り入れて通常の量産ラインで組み上げられるカタログモデルだ。SUBARUが掲げる「安心と愉しさ」がSTIのノウハウを盛り込んでリーズナブルに提供してくれる。今回のオートサロンには、前述の2車にSTIオリジナルパーツ群を組み込んだ「STI Sport-STI Performance」が出品された。STI Sportをベースに、市販のSTIパーツを組み込んだデモカーである。
そしてステージ上には、昨年の東京モーターショーで初公開された「スバル・ヴィジヴ パフォーマンス コンセプト」にSTIのオリジナリティを加えた「STI コンセプト」が鎮座する。ベースモデルもアグレッシブでカッコ良かったが、そこにSTIデザインを存分に盛り込んで「走る愉しさ」をさらに高めることを目指したコンセプトカーだ。恐らく、あと2年後にはその市販車の姿を目にすることができるはずなので期待して待ちたい。
STI×スバルブースには、ほかにも歴代のラリー車やレースカーが所狭しに並べられている。スバリストならずとも、スバルとSTIが取り組む新たな胎動を感じ取りたい。