これまでのフランス車には少なかった、“機能全部載せ”
シトロエンの高級ブランドDSには現在、DS3やDS4、DS5といったモデルがある。しかし、これらはすべてシトロエンブランドで誕生したクルマで、2015年のDSブランドの立ち上げと同時に移行されたものだ。だから、純粋なDSモデルはこれまで存在していなかったことになる。
そして2018年7月17日、DS初のブランニューモデル「DS7クロスバック」が発表された。“初”だけあって、搭載される技術やデザインなど、力の入り様には凄まじさすら感じられるほどだ。
というのも、これまでルノーやプジョー、シトロエンといったフランスメーカーの多くのモデルは、機能面でシンプルという印象があった。機能美を求めるフランスの国民性が関連していると一説に言われているが、ACC(アダプティブクルーズコントロール)や車線変更支援システムなどの先進運転支援システムを搭載したクルマはとても少なかったのだ。
![画像: これまでのフランス車には少なかった、“機能全部載せ”](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/07/17/21d68dcdc9568a8339bebc62a0326da7087e2f69_xlarge.jpg)
しかし、今回のDS7クロスバックは違う! カメラとミリ波レーダーを駆使して先行車との車間距離を一定に保つACCの「DSコネクテッドパイロット」や、カメラが前方の路面の凹凸をスキャン・四輪サスペンションの減衰力を最適化する「DS アクティブスキャンサスペンション」を全車標準装備。さらに、ドライバーの疲労や注意力低下を検知するモニタリング機能(一部グレード)やナイトビジョンなどを用意(オプション)、ドライバーサポート機能を充実させてきたのだ。
従来のフランス車と同じだと考えていたら、それは大きな間違いだ。
機能面だけでなく、デザイン性でも高級感は強い。ボディの凹凸やキャラクターラインなどはフランス車らしいシンプルさを感じられるが、グリルやライトまわりは華美で妖艶だ。メッキ調パーツを大きな部品に採用、ドア解鍵と同時に紫色の光を発しながら動作するLEDヘッドライトモジュール、メッキ調パーツに囲まれたLEDテールライトには幾何学的な模様が描かれる。
![画像: DS7クロスバックのヘッドライト。紫色の光が妖艶だ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/07/17/38311597e55c55a8496e5f62dfe5ba3f8e6f0110_xlarge.jpg)
DS7クロスバックのヘッドライト。紫色の光が妖艶だ。
![画像: DS7クロスバックのテールライトには特殊加工が施されている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/07/17/d36b9983b3834a6ec996234bca5af9997fcbbe40_xlarge.jpg)
DS7クロスバックのテールライトには特殊加工が施されている。
![画像: DS7クロスバックのボディラインやプレスラインはシンプルだ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/07/17/a2be29d5ef140edb1d39862e27146c3e1ec490a0_xlarge.jpg)
DS7クロスバックのボディラインやプレスラインはシンプルだ。
インテリアデザインには小さな真珠を整列させたような特殊ステッチ、時計バンドをイメージしたーシートデザイン、時計の文字盤加工に使用されたギョシェ彫り風の特殊表面加工のセンターコンソールなど、魅せるデザイン的手法が取られている。どれも新しいフランス流のラグジュアリーを表現しているのだという。
![画像: 最上級仕様、OPERAのコクピット。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/07/17/7ce1d43cc17b42dd09886a4623061b428a95d904_xlarge.jpg)
最上級仕様、OPERAのコクピット。
![画像: DS7クロスバックの最上級仕様、OPERAのシートは腕時計のバンドをイメージ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/07/17/84125b3ca8a3c0056f04d3a06ba4dffbad484766_xlarge.jpg)
DS7クロスバックの最上級仕様、OPERAのシートは腕時計のバンドをイメージ。
![画像: センターコンソールにウインドー開閉ボタンを配置する。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/07/17/9e12e22bbd647a972a387de65ad0dc4584ba99d3_xlarge.jpg)
センターコンソールにウインドー開閉ボタンを配置する。
![画像: B.R.M アナログクロックはグランドシックに標準装備。エンジンオンと同時に現れる。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/07/17/120a1bec7cd1bd4e4aa5452e14472d5446963564.jpg)
B.R.M アナログクロックはグランドシックに標準装備。エンジンオンと同時に現れる。
この発表会でDS7クロスバックは「Cセグメント」のSUVと紹介されたが、全長4590×全幅1895×全高1635mmというボディサイズはセグメントよりも若干大きく感じる。また、搭載されるエンジンは2種類、ディーゼルターボの2L直4エンジン(177ps/400Nm)とガソリンターボの1.6L直4(225ps/300Nm)に、どちらもアイシンAW製の8速ATが組み合わされる。
![画像: DS7クロスバックのエンジン。これは1.6L直4のガソリン仕様。2Lのディーゼルもある。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/07/17/459a9bcf2de3af548f241aecaf48540e7a574d8d_xlarge.jpg)
DS7クロスバックのエンジン。これは1.6L直4のガソリン仕様。2Lのディーゼルもある。
DS7クロスバックの価格
グランドシック(ディーゼル):562万円
グランドシック(ガソリン):542万円
ソーシック(ディーゼル):469万円
DSクロスバック グランドシック(ディーゼル)の主要諸元
●サイズ=4590×1895×1635mm ●ホイールベース=2730mm ●車両重量=1700kg ●エンジン=直4ディーゼルターボ 1997cc ●最高出力=177ps/3750rpm ●最大トルク=400Nm/2000rpm ●トランスミッション:8速AT ●駆動方式=FF ●燃費(JC08モード):16.4km/L ●タイヤ:235/45R20