ホンダ Nシリーズ初の商用車、N-VANは広いカーゴスペースと大きな開口部で、ビジネスだけでなく趣味でも使えそう。さあ、竹岡レポーターは何に使う?

商用軽が弱い静粛性と加速性能も乗用軽と勝負できるレベルに。

思えば、今までなかったのが不思議ですよね。Nシリーズの大きな特徴であるパッケージングの良さを最大限生かせる、働くNシリーズ=N-VANが、ようやく第6弾になって登場したのは、ちょっと遅いくらいだったかも。
とはいえ、ユーザーのメインはアクティやバモスからの乗り換えになるでしょうから「えっ?! FFで大丈夫?」的な抵抗があるというのも頷ける話。やっぱり、走り味も使い勝手もガラリと変わっちゃいますからね。

でもね、正直言ってFF育ち世代の私にとっては、逆に乗りやすいんです。アクティとかストリート(古っ)もけっこう乗っていますけど、やっぱり走り味が独特。なので、例えば配達アルバイトの子たちからは、普段乗っているクルマとフィーリングが同じだからかえって乗りやすい、という声が間違いなく聞こえてくると思うんですよね。
また、お子様のお迎え用として奥様がチョコっと使うとか、休日は家族でお出かけするなんていう時は、絶対にN-VANの方が快適に過ごせるはずです。
これまでとちょっと勝手が違うのは、荷物の積み下ろし。かなりの低床タイプなので、今までとはちょっと考え方を変えてください。例えば、ビールケースは下から2番目の高さがベストの位置になりますから積み方を考える他、身体の入れ具合を調整してくださいね。

さて、運動性能的には、商用軽が苦手とするポイントは静粛性と加速性能なんですが、どちらもほぼ乗用軽と勝負できるレベル。クルーズ領域の静粛性はそこまではいかず、ハンズフリーで電話できるレベルということですが十分静かだし、FFなので下から響くようなブルブル振動が伝わってこないので快適性が高いんですよね。
加速性能も十分。NA版は100kg荷物を搭載した状態での試乗でしたが、個人的にはターボよりも高バランスに思えたくらい。ハンドリングも、荷物を積むことを考慮したプログレスタイプのバネ、トーションビームの板厚アップ、助手席側のドアインピラー構造採用で左右剛性差をなくすための補強などが効いて、結果として全体的に運動性能が高まったんでしょうね。運転していて楽しいレベルなんです。

カッタルさを抑えたCVTもそうですが、特にS660のMTをローレシオ化&FF用に改良して作られた6速MTモデルは、インパネシフトのフィールも良くて、コーナーを攻めたくなるくらい(笑)。配達用にしておくのはもったいないと思えるレベルでした。
もしかすると、開発途中にもそんな話になったのかもしれませんし、これでN-BOX+のユーザーを吸収しようということなのでしょうか。シンプルな配達用グレードの他に、乗用性を高めた+スタイル ファン、さらにはルーフを低めた+スタイル クールも登場。低床のおかげで、いろんな使い方ができること請け合いですからね。

助手席側の開口部もビックリするほど大きいですし、車中泊仕様でもお店屋さん仕様でも、想像するだけで楽しくなっちゃう。まぁ、そういった用途を考えると、バックドアを内側からも開くようにしてくれたら言うことなしなんですけどね…。
個人的には、オプションを使って+スタイルを車中泊仕様にしたいですね。ベッドの下には荷物も積めるから完璧です。ただし、広いとは言っても軽の室内幅ですから、密着度はそこそこ高いので、同行者は彼氏限定?にしたいと思います(笑)。
(文:竹岡 圭、写真:安西英樹/玉井 充)

N-VAN +スタイル ファン・ターボ 主要諸元

●全長×全幅×全高:3395×1475×1945mm
●ホイールベース:2520mm
●重量:970kg
●エンジン:直3DOHCターボ
●排気量:658cc
●最高出力:47kW[64ps]/6000rpm
●最大トルク:104Nm[10.6kgm]/2600rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:FF
●価格:166万8600円

画像: ホリデーオート9月号では、このN-VANをはじめとしたホンダを大特集しています。

ホリデーオート9月号では、このN-VANをはじめとしたホンダを大特集しています。

画像: 竹岡 圭の今日もクルマと・・・ホンダN-VAN 使い放題の広々スペースTest Drive www.youtube.com

竹岡 圭の今日もクルマと・・・ホンダN-VAN 使い放題の広々スペースTest Drive

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