理屈や忖度抜きで乗っていることを楽しむクルマ
各地にディーラーを展開して国産・輸入車を販売する光岡自動車は、日本で10番目の国産車メーカーとして知られている。トヨタやマツダなどの市販車をベースに、オリジナル内外装でクラシックに換装したガリューやリューギなど、ミツオカブランドのモデルをいくつもラインアップする。そのクラシックな要素を取り入れた特異で独自性のあるデザインから、熱狂的なファンが多くいることでも有名だ。
そのミツオカが、今度はアメリカンでクラシックなモデル「ロックスター」を発表した。これまでのミツオカモデル同様に熟練作業員の手によって架装されるため、限定200台は2019年から3年間に渡って生産される。しかも、2019年生産分の50台はすでに完売しているというから、これから申し込む人は2020年以降の納車となるようだ。
![画像: 2018年で創業50周年を迎えた光岡自動車による、記念すべき1台となったロックスター。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/11/29/1dc9f9c9a205f726c4d94ffc55ee935b3a8154c5_xlarge.jpg)
2018年で創業50周年を迎えた光岡自動車による、記念すべき1台となったロックスター。
エクステリアは、シボレーの2代目・3代目コルベットを想起させるエッジの効いたフェンダーや、クラシックなイメージを強調するメッキ調のホイールやバンパーなどが採用されている。パッと見て、このベースモデルが現行型のマツダ ロードスターだと気づく人はクルマ好きくらいだろう。共通点と言えば、Aピラーやドアなどとかなり少ないからだ。
だからボディサイズもロードスターとは若干異なる。全長4345×全幅1770×全高1235という数値は、リアオーバーハングをストレッチさせたことにより全長で430mm長く、フェンダーの造形により全幅で40mm広いことになる。ただ、ホイールベースは2310mmで同じなので、ミツオカ ヒミコのようなシャシの改造までは行っていない。エンジンはロードスターと同じ1.5L 直4DOHCで、132ps/152Nmを発生する。
![画像: 丸型テールレンズもクラシックの雰囲気を強調するパーツのひとつ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/11/29/ea7512b531e9c140fe430c6fbbf19929071d9ab4_xlarge.jpg)
丸型テールレンズもクラシックの雰囲気を強調するパーツのひとつ。
エクステリアデザインから個性を感じるが、その中でもオプション設定されているタイヤ&ホイールのセットのこだわりは強そうだ。ホワイトレター加工の施されたBFグッドリッチのラジアルT/Aタイヤ(195/60R15)を用意し、しかもワークにメッキ調専用ホイールの生産を依頼したのだという。ロードスターの純正(16インチ)からサイズダウンするというこだわりようだ。
![画像: このタイヤとホイールはオプションで、195/60R15。純正はロードスターと同じ形状。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2018/11/29/46aa6a1555ccc0db3bbaee633b867f92df94bd64_xlarge.jpg)
このタイヤとホイールはオプションで、195/60R15。純正はロードスターと同じ形状。
価格はトランスミッションや装備によって異なり469万8000円〜518万4000円で、ベースのマツダロードスターより210〜230万円ほど高いことになる。たとえ高価でも個性の強いクルマを所有したいという人は多いだろう。残り150台とはいえ、早々に完売してしまう可能性も考えられるので、気になった人は早めに手を打っておいたほうが良さそうだ。
■ミツオカ ロックスター S(6速MT) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4345×1770×1235mm
●ホイールベース:2310mm
●重量:1080kg
●エンジン種類:直4DOHC
●排気量:1496cc
●最高出力:132ps/7000rpm
●最大トルク:152Nm/4500rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:FR
●タイヤサイズ:195/50R16
●車両価格:469万8000円(税込み)