水平対向エンジンをフロントに縦置きしたシンメトリカル4WDはレオーネで本格的に実用化されるが、3代目レオーネのコンポーネンツを使って新たな挑戦に打って出たのがアルシオーネだった。(Motor Magazine 2018年6月号より)

とにかく前衛的だったスバル初のスペシャルティカー

1985年9月にスバル初のスペシャリティカーとして登場したのがアルシオーネだった。1985年のデトロイトモーターショーで「スバルXTクーペ」として衝撃的なデビューを飾り、勇躍、日本でも販売が開始されたという経緯を持つ。

2+2でリトラクタブル式ヘッドライトや低いノーズを持つ「先進的な高級パーソナルクーペ」は、L字型ハンドルや液晶メーターを採用するなど、とにかく前衛的だった。

主要コンポーネンツを3代目レオーネから流用しながら、レオーネクーペの「廉価で機能的なスタイリッシュクーペ」というコンセプトからの大胆な転身に驚かされた。

1.8Lターボを搭載しパートタイム4WDとFFでスタート、1987年7月には2.7L水平対向6気筒エンジンを搭載した「XT6」も登場している。

意欲的なチャレンジだったが、急激な円高もあって期待された北米市場で販売がなかなか伸びず、その志は1991年の「アルシオーネSVX」に受け継がれることになる。

画像: とにかく前衛的だったスバル初のスペシャルティカー

スバル アルシオーネ 4WD VRターボ(1985年)主要諸元

●全長×全幅×全高=4450×1690×1335mm
●エンジン= 水平対向4気筒OHC
●排気量=1781cc
●最高出力=135ps/5600rpm
●最大トルク=20.0kgm/2800rpm
●車両重量=1120kg

スバルビジターセンター

群馬県太田市のスバル矢島工場敷地内にあるミュージマム。工場正門を入ってすぐ右側にある。その名のとおり、工場を訪れた人に、スバルのモノ作り、歴史、哲学を広く理解してもらうための施設で、入場は無料。見学の際には担当者が丁寧に案内してくれるので、事前に予約が必要となっている。SUBARUの歴史を振り返ると、スバルの真面目なクルマ作りの一途さがひししと伝わって来る。

画像1: スバルビジターセンター
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●住所:群馬県太田市庄屋町1-1 
●入館料:無料(電話にて要予約/見学可能人数1名〜200名) 
●開館時間(見学時間):9:00〜/11:00〜/13:00〜 (1日3回/所要時間約2時間) 
●休館日:スバルビジターセンター ホームページの開館カレンダー参照 
●駐車場:あり(無料、事前申し込みが必要) 
●問い合わせ先:☎0276-48-3101 
●クルマでのアクセス:東北道那須 館林ICより約70分、北関東自動車道 太田桐生ICより約30分 
●電車でのアクセス:東武鉄道「太田駅」より車で約20分、同駅南口より朝日バス「熊谷駅」行き乗車、「マリエール太田前」下車、徒歩約10分、JR「熊谷駅」より車で約50分
●展示車両は入れ替わる場合あり。

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