モーターマガジン社のアーカイブから、ちょっと懐かしく珍しいクルマを紹介する新連載企画。今回は、クラシック MINIを4ドアストレッチリムジンにしてしまった、MINI メイジャーだ。

MINIでもリムジンを作る英国的ジョーク

画像: 顔つきなどフロントまわりは、当時のMINI メイフェアとまったく変わらない。

顔つきなどフロントまわりは、当時のMINI メイフェアとまったく変わらない。

2019年は、MINIが生まれて60年になる。そのせいか、クラシック MINI(BMW製の現代のMINIに対し、BMCが生み出した初代MINIをこう呼ぶ)を扱う記事が雑誌やWebでも増えているようだ。

ここで紹介するMINIは、日本を代表するクラシック MINIのスペシャルショップ、ミニマルヤマがプロデュースしたスペシャルMINIの1台。簡単に言ってしまえば、MINIのストレッチリムジンだ。

画像: リアまわりもノーマルのままだが、幅広いCピラーがリムジン風な佇まいを演出している。

リアまわりもノーマルのままだが、幅広いCピラーがリムジン風な佇まいを演出している。

ホイールベースを30cm延長し、後席用のドアはフロント用のドアを改造したもので、ウインドーサッシュを左右逆に付け替えている。左右対称のサイドウインドーは視覚的にバランスが良く、幅広のCピラーのおかげでリムジン風な佇まいを見せている。

画像: ステアリングはナルディ・クラシック。インパネなどインテリアにはウッドを多用している。

ステアリングはナルディ・クラシック。インパネなどインテリアにはウッドを多用している。

インテリアは、ナルディのステアリングからインパネ、シフトノブ、ドアノブまでウッドを多用して、英国車らしい高級感を演出している。

延長されたホイールベースのおかげで、リアシートのフットスペースは本格的なリムジン並みにタップリ余裕があった。

エンジンは基本的にノーマルだが、リムジン化による車重の増加はおさえられており、思ったよりもキビキビと走ってくれる。

画像: シートはノーマルのままだが、ご覧のように後席のフットスペースはタップリ余裕がある。

シートはノーマルのままだが、ご覧のように後席のフットスペースはタップリ余裕がある。

このMINI メイジャー、バージョンが3種類あり20台以上が製作された。20年以上を経た今でも、元気に走っているクルマが何台もあるという。

いまや3ナンバー車になって「どこがミニなんだ?」と思われるBMW製MINIでは、こんな英国的ジョークなクルマを望むのは難しいかもしれない。

画像: ドアパネルは前後共通(リアホイール部分はカットされる)、サッシュは左右共通のようだ。

ドアパネルは前後共通(リアホイール部分はカットされる)、サッシュは左右共通のようだ。

MINI メイジャー(1993年) 主要諸元

●全長×全幅×全高:3355×1440×1330mm
●ホイールベース:2335mm
●重量:680kg
●エンジン種類:直4 OHV
●排気量:999cc
●最高出力:42ps/5250rpm
●最大トルク:6.8kgm/2600rpm
●トランスミッション:4速MT
●タイヤサイズ:165/55VR12

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