平成スポーツカー図鑑も佳境に入り、いよいよ現行型が登場することになった。今回は、ビートの再来と評判になったホンダ S660だ。(ホリデーオート2019年4月号より)

ホンダ入魂の軽ミッドシップ2シーターは、ドライビングの楽しさは国内随一

「ホンダ S660(JW5型:2015年4月発売)」

画像: 2011年の東京モーターショーに出展されたコンセプトカー「EVスター」のスタイルをほぼ踏襲している。

2011年の東京モーターショーに出展されたコンセプトカー「EVスター」のスタイルをほぼ踏襲している。

ホンダのオープン2シータースポーツとして、ビート以来19年ぶりに復活したのがS660だ。どちらかというとミニバン オリエンテッド(?)なメーカーになっていたホンダが、軽自動車とはいえ、比較的廉価なミッドシップスポーツカーを出したことで注目された。

画像: 盛り上がったエンジンフードが特徴的なリアビュー。リアウインドーは開閉可能でエンジンサウンドが聞ける。

盛り上がったエンジンフードが特徴的なリアビュー。リアウインドーは開閉可能でエンジンサウンドが聞ける。

パワートレーンは660ccの直3DOHCターボ。軽自動車の自主規制である64ps縛りがあるために頭打ち感はあるが、そこまでの加速は痛快だ。ミッドシップによる操縦性も光る部分だ。

画像: S07Aユニットは専用のターボを装着し、最高出力の64psは余裕で発生する感じ。エンジンルームの見栄えにも気を遣った。

S07Aユニットは専用のターボを装着し、最高出力の64psは余裕で発生する感じ。エンジンルームの見栄えにも気を遣った。

前後重量配分は45:55とし、前後のオーバーハングを切り詰めたことで、走りはキビキビ感にあふれる。

コーナリング中の姿勢をブレーキ制御によって安定させるアジャイルハンドリングアシストの効果もあり、ドライビングがうまくなったかと錯覚するほど。逆に古典的MRの走りを求めると物足りないかもしれない。

画像: ステアリングホイールはホンダ最小径のφ350mm。メーターは速度計がデジタル、回転計がアナログだ。

ステアリングホイールはホンダ最小径のφ350mm。メーターは速度計がデジタル、回転計がアナログだ。

画像: ワインディング走行時に受ける横Gに耐える専用のスポーツシート。身体との隙間や硬さにも気を配った。

ワインディング走行時に受ける横Gに耐える専用のスポーツシート。身体との隙間や硬さにも気を配った。

2018年には一部仕様変更とともに「S660 モデューロ X」が追加発売された。ベースモデルのS660に新色ボディカラーのフレンチブルー・パールなどを追加し、「ギャザス スカイサウンドインターナビ」が装着可能な「ナビ装着用スペシャルパッケージ」を設定した。「モデューロ X」は専用開発のサスペンションや空力パーツを採用し、上質でしなやかな走りを目指している。

画像: 熟練のエンジニアが完成させたコンプリートカーがS660 モデューロ X。専用アルミホイールやサスペンションなどを採用した。

熟練のエンジニアが完成させたコンプリートカーがS660 モデューロ X。専用アルミホイールやサスペンションなどを採用した。

S660 α(現行型)主要諸元

●全長×全幅×全高:3395×1475×1180mm
●ホイールベース:2285mm
●重量:830kg
●エンジン型式・種類:S07A型・直3 DOHCターボ
●排気量:658cc
●最高出力:64ps/6000rpm
●最大トルク:104Nm/2600rpm
●トランスミッション:6速MT
●タイヤサイズ:前165/55R15、後195/45R16
●価格:218万5920円

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