前人未踏のオーバー300mph(480km/h)の壁を突破して「490.484km/h」を記録したブガッティ シロン。その圧倒的なパフォーマンスの秘密とは? 記録達成時の動画とともに続報をお届けする。
画像: 記録を達成したドライバーはレーサーのアンディ・ウォレス。

記録を達成したドライバーはレーサーのアンディ・ウォレス。

ブガッティ シロンは、1500ps/1600Nmという超弩級のパワー/トルクを発生する8LのW型16気筒エンジンを搭載するドリームカー。2016年にデビューしたとき、その最高速は420km/hと発表され、人々の度肝を抜いた。もっともこれは、スピードリミッター作動時の速度で、実際のポテンシャルはさらに上のレベルにあると言われていた。

もっとも、それを確認する術がなかったのも事実。420km/hを超える超高速域を担保する量産車用タイヤはつい最近まで存在しなかったからだ。

だが2017年、スエーデンに本拠を置くケーニグセグがアゲーラRSで420km/hをあっさりと超える447km/hを記録(2本のトライアルの平均値。最高速は458km/h)。これが「もはや最高速に興味はない」と言っていたブガッティ首脳陣の闘争本能に火を付けた。ブガッティのシュテファン・ウィンケルマン社長は「ブガッティは時速300マイルを超える最初の自動車メーカーになることだ」とスタッフに檄を飛ばした。

ブガッティはシロンをベースに、ダラーラとミシュランのエンジニアとの共同作業に入った。ボディは空力を徹底的に見直し、エアロダイナミクス性能を向上させるため、リアウイングを外してボディ全長をおよそ100mm延長したほか、随所に専用設計のエアロパーツが追加されている。また、可能な限りの軽量化も行われ、結果的に市販のシロンとは別物と言えるほどの改変が行われているようだ。また、ミシュランのタイヤは量産車用の基準を満たしたうえでベルト強度を大幅に高め、毎分4100回転に耐えられるよう強化された。驚くべきはその許容速度で、ベンチテストでは511km/hまで試されている。さらに生産後はX線による品質確認が実施された。

ともあれ、百聞は一見にしかず。衝撃の記録達成の瞬間をご覧あれ。

画像: BUGATTI Chiron breaks through magic 300mph barrier youtu.be

BUGATTI Chiron breaks through magic 300mph barrier

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