フロントノーズの軽さを活かした「過去最高の俊敏さ」
ベントレーのラグジュアリークーペ、3代目コンチネンタルGTが発表されたのは2017年末のこと。その後、オープンモデルのコンチネンタルGT コンバーチブルが追加されるものの、選べるエンジンは6L W型12気筒ツインターボだけ。8速DCTと4WDを組み合わせたパワートレーンは、635ps / 900Nmを発生して0→100 km/h加速3.8秒、最高速333 km/hという圧巻のスペックを誇る。
また、従来の2代目コンチネンタルGTにもラインアップされていた「コンチネンタルGT V8」と「コンチネンタルGT V8 コンバーチブル」を2019年3月に追加発表。この2グレードの日本市場での車両価格が2019年9月17日に発表された。クーペが2452万6800円で、コンバーチブルが2687万400円(いずれも税込8%)となっている。
550ps/770Nmを発生する4L V8ツインターボエンジンは、W12エンジン搭載モデルと同様に8速DCTと4WDを組み合わされ、0→100km/h加速は4.0秒(コンバーチブルは4.1秒)、最高速は318km/hとなる。こうした数値上のスペックだけを比較してしまえば確かに既存モデルが優位かもしれないが、この追加グレードには「軽さ」という大きなメリットがある。
フロントノーズの軽量化による前後重量配分の最適化は俊敏さをもたらし、ベントレーが発行したニュースリリースには「爽快な走り」や「過去最高の俊敏さ」、「機敏なハンドリング」と言うようなスポーツモデルを想起させる文言が並ぶ。また、「轟くようなエキゾーストノート」が4本のマフラーエンドから奏でられるというから、その存在感も気になるところ。
こうしたスポーツ性だけでなく環境性能の向上も図られ、特定条件下で8気筒のうちの4気筒を休止させる気筒休止システム、停車直前に作動するアイドリングストップ機能「ストップスタートテクノロジー」も採用され、燃費向上策も施されている。
また、連続可変ダンピングコントロール(CDC)は、路面の凹凸による入力情報、車両の挙動、ドライバーの要求などに応じて減衰力を連続可変させ、適した乗り心地とハンドリングを実現する。合わせて3チャンバーエアスプリングのエアサスペンションを採用することで、選択したモードに応じてスポーツ走行向きの硬めのバネレートからリムジンのようななめらかな乗り心地まで、幅広く対応するという。
ちなみに日本市場でのデリバリーは、2020年第2四半期からを予定しているという。