ソフトトップのルーフを採用した後輪駆動
リアミッドに自然吸気V10エンジンを搭載するランボルギーニ ウラカンは、エクステリアデザインの変更をともなう2019年の大幅改良と同時に、名称をウラカンEVOへと変更。4WDや4WS、全輪トルクベクタリングを採用することで高いスタビリティ性能を誇る電子制御系の進化も見逃せないポイントとなる。さらに2020年1月には後輪駆動としたウラカンEVO RWDも追加している。
このRWDモデルは軽量化を果たす一方で、4WDのEVO(640hp/600Nm)と比較して最高出力を610hp/8000rpmに、最大トルクを560Nm/6500rpmにデチューンされている。ではロースペックモデルかといえばそんなことはなく、「ドライバーがコントロールする領域を増やす制御」が組み込まれている。
走行モードによってはある程度のドリフト走行を容認させながら、制御不能にならないようなパワー調整が行われ、スーパーカーでありながらピュアスポーツを楽しめる。ウラカンEVO RWDは、フロントマスクやリアデフューザーなど異なるデザインを与えられているだけでなく、ハンドリング特性の大きく異なるモデルだといえる。
さて4WDのウラカンEVOには従来から、クローズドボディの「クーペ」とオープンボディの「スパイダー」が設定されていたが、RWDはクーペのみだった。このラインアップに2020年5月9日、RWD スパイダーが追加で発表された。車両価格は2653万9635円(税抜き)となる。
エンジンやトランスミッションを含むパワートレーンはクーペと共通で、ルーフに軽量なソフトトップを採用する。50km/h以下であれば走行中でも開閉でき、ルーフ収納にかかる時間は17秒以内だという。
アルミニウムとカーボンファイバーによるハイブリットシャシーを採用することで乾燥重量は1509kgに抑えられ、クーペモデル(1389kg)より120kgの増加となっている。610hp/560Nmのパワーによって、0→100km/hは3.5秒、最高速は324km/hを記録する。この走行性能に対応するタイヤはピレリ P ZEROの前245/35ZR19・後305/35ZR19サイズ。ブレーキシステムはフロントに8ピストンの、リアに4ピストンのアルミキャリパーを装着する。
車両のデリバリーは2020年夏からを予定しているという。
ウラカン EVO RWD スパイダー 主要諸元(欧州仕様)
●全長×全幅×全高:4520×1933×1180mm
●ホイールベース:2620mm
●乾燥重量:1509kg
●エンジン種類:V10 DOHC
●排気量:5204cc
●最高出力:610hp/8000rpm
●最大トルク:560Nm/6500rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:MR
●タイヤサイズ:前245/35ZR19、後305/35ZR19
●車両価格:2653万9635円(税抜き)