2020年9月10日、トヨタ自動車は安全運転支援システム「Toyota Safety Sense」の機能のひとつであるPCS(プリクラッシュセーフティ)を有料でアップグレードすると発表した。

昼間の歩行者検知機能を追加できる

トヨタは低速域から高速域において、自車が衝突事故を回避または衝突被害を軽減させる予防安全パッケージとして、「Toyota Safety Sense」を2015年から導入をはじめた。2018年にはラインアップするほぼすべての車種への設定を完了し、これと同時に同システムを第2世代に進化させてより多くの場面に対応できるよう安全性能を高めてきた。

2015年の導入当初Toyota Safety Senseには、ミドル・プレミアムカー向けの「Toyota Safety Sense P」とコンパクトカー向けの「Toyota Safety Sense C」のふたつが用意され、いずれも衝突を回避・被害軽減する自動ブレーキシステム「PCS(衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ)」が組み込まれていた。

前者はミリ波レーダーとカメラを組み合わせることで「車両と歩行者」を対象にしたPCSだったのに対して、後者はレーザーレーダーとカメラを搭載して「車両」のみを対象としたPCSだった。そこでトヨタは2020年9月10日、後者の「Toyota Safety Sense C」を搭載する車両を現在保有、またはこれから中古車として購入したユーザーは、ソフトウェアをアップグレード(4180円/工賃別)できる。

これにより、昼間の歩行者検知機能を追加され安全性を大幅に高められるというのだ。

画像: 車両だけでなく歩行者との衝突の危険を検知すると、ドライバーにブザー音で警告、制動力を高めるブレーキアシストを作動、ブレーキを踏めなかった場合に自動ブレーキが働いて衝突を回避または被害を軽減してくれる。

車両だけでなく歩行者との衝突の危険を検知すると、ドライバーにブザー音で警告、制動力を高めるブレーキアシストを作動、ブレーキを踏めなかった場合に自動ブレーキが働いて衝突を回避または被害を軽減してくれる。

対象となる車両はいくつかあり、そのうちアクア(2015年11月~2018年4月)とヴィッツ(2015年6月~2018年5月)対応のソフトウェアが9月10日から販売されることになった。対象車種は矢継ぎ早に追加され、翌10月にはノア・ヴォクシー・エスクァイア(2016年1月~2019年1月)とシエンタ(2015年7月~2018年9月)に、11月にはポルテ・スペイド(2016年6月~2019年7月)とプロボックス・サクシード(2016年8月~2018年11月)、さらにJPN TAXI(2017年10月~2019年3月)にも適用できるようにする予定だという。

ただし、グレードや装備などによっては対応しない場合もあるので、まずは販売店に確認することをおすすめする。

アップデート対応車種(年式)と発売時期

アクア(2015年11月~2018年4月):9月10日発売
ヴィッツ(2015年6月~2018年5月):9月10日発売
ノア(2016年1月~2019年1月):10月発売予定
ヴォクシー(2016年1月~2019年1月):10月発売予定
エスクァイア(2016年1月~2019年1月):10月発売予定
シエンタ(2015年7月~2018年9月):10月発売予定
ポルテ(2016年6月~2019年7月):11月発売予定
スペイド(2016年6月~2019年7月):11月発売予定
プロボックス(2016年8月~2018年11月):11月発売予定
サクシード(2016年8月~2018年11月):11月発売予定
JPN TAXI(2017年10月~2019年3月):11月発売予定

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