第一印象から強烈なインパクトを感じさせるプジョーの新型「SUV 2008」。しかし卓越した個性は、そのルックスやインターフェイスだけではなかった。プジョー ブランドが長年育んできた「醍醐味」が、しっかりそこに息づいているのだ。(Motor Magazine 2020年12月号より)

牙を思わせるセイバーのアレンジが刺激的

そしてもちろん、近年のプジョーが好んで使うデザイン要素もふんだんに盛り込まれている。508から採用が始まった、下方向に牙のように伸びるデイタイムランニングライトの処理は、新型SUV 2008ではさらに存在感を強めている。

前後のコンビネーションランプに彫り込まれたライオンの爪痕を連想させる3筋のランニングライトも、躍動感を盛り上げる重要なポイント。なおヘッドライトのそれはフルLEDを採用するGTラインのみで、アリュールは別のデザインとなる。

プジョーのSUVデザインが進化していることを実感させる部分も多い。グリルはフレームレスとなりさらに大型化。前後の下面はスキッドプレート風ではなく、スポイラー形状に変化している。

ボディサイズは全長4305×全幅1770×全高1550mmでホイールベースは2610mm。先代に対し全長が+145mm、全幅が+30mm、ホイールベースで+70mm拡大されている。一方で全高は低くなりほとんどの立体駐車場に入れられる。

全長方向と幅を拡大したことで居住性も向上。リアシートはショルダーラインを蹴り上げた関係でやや包まれ感が強くなっているが、足元空間/座面サイズともゆったりしており狭苦しさとは無縁だ。ラゲッジスペースは、5人乗車で後席シートバック高までの容量が434L。これは先代比+74L。シートバックを倒した時の最大モードは1467Lで、実に295Lもの拡大となっている。

センターコンソール中央にトグルスイッチを並べ、その上に7インチタッチスクリーン式のインフォテインメントを配置。小径/非円形のステアリングリム上部外側にメーターを置くi-コックピットは今やすっかりプジョーの定番。

新型SUV 2008では新世代の3D i-コックピットとなった。メーターパネルは手前を半透明にして2層で情報を表示する3式を208に続き採用。電動パーキングブレーキも搭載するなど細部で進化している。なお、GTラインは彫りが深くサポート性の良い「ダイナミック」タイプのシートを採用。表皮材はダークグレーのアルカンタラとテップレザーでまとめられており、質感もなかなか高かった。

もうひとつ、ADASの充実ぶりも新型2008の大きな特徴だ。二輪車や歩行者の夜間検知も可能なアクティブセーフティブレーキ、3秒以内なら停車、再発進時も前車を自動追従するアクティブクルーズコントロールや、車線内で右寄り/左寄りの微調整まで可能なレーンポジショニングアシストなど、今時の安全運転支援機構をほとんど網羅している。

画像: 小径ステアリングホイールを中心に、スポーティなドライビング空間を演出している。

小径ステアリングホイールを中心に、スポーティなドライビング空間を演出している。

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