「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「レクサス RX450h」だ。

軽くなっていないのに身軽に感じられるのは、コーナリングですんなりと曲がってくれ立ち、ブレーキングで不安になるほどノーズダイブして前のめりになったりすることもない。これは、サスペンションなどのセッティングが進化したことによるのだろう。

車名は450だが、排気量は3.5Lに拡大され、それとともにアトキンソンサイクルを採用したエンジンと、若干高出力化されたモーターを組み合わせたハイブリッドシステムは、驚くほどの加速をみせる。この加速感は、いままでにないものだ。しかも、ハリアー ハイブリッドでは「強引」なイメージの加速感だったが、RXではジェントルにして強力なダッシュといった印象になっている。

今回、試乗したのはエアサスペンション仕様だが、バネ下の重さを上手に払拭している。巧みに乗り心地がまとめられていて、印象はかなり良かった。

このように、全体的にうまくまとめられたRX ハイブリッドだが、最大の欠点は大きなサイズだろう。アメリカではミドルサイズにあたるらしいが、全長は4.8m近く、全幅も1.9m近くあるから、日本の一般道で乗るには、ちょっと覚悟して乗る必要があるかもしれない。

カタログ上は燃費も向上しているが、このクルマの醍醐味は何といっても動力性能だ。しかも今なら、エコカー減税のメリットも十二分に享受できる。RX350より140万円高いが、燃費はほぼ半分だから、予算と使い方で悩むところかもしれない。

画像: ホイール、LEDヘッドランプ、ブルーの前後エンブレム、フロントグリル下のスリット、サイドのエンブレムなどがハイブリッドの証し。

ホイール、LEDヘッドランプ、ブルーの前後エンブレム、フロントグリル下のスリット、サイドのエンブレムなどがハイブリッドの証し。

■レクサス RX450h バージョンL 主要諸元

●全長×全幅×全高:4770×1885×1690mm
●ホイールベース:2740mm
●車両重量:2090kg
●エンジン種類:V6 DOHC+モーター
●排気量:3456cc
●エンジン最高出力:183kW<249ps>/6000rpm
●エンジン最大トルク:317Nm<32.3kgm>/4800rpm
●モーター最高出力:123kW<167ps>+50kW<68ps>
●モーター最大トルク:335Nm<34.2kgm>+139Nm<14.2kgm>
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:フロント横置き4WD
●10・15モード燃費:18.8km/L
●タイヤ:235/60R18
●当時の車両価格<税込み>:625万円

This article is a sponsored article by
''.