冬の運転に欠かせないのが、スタッドレスなど冬用タイヤだ。これを車両に装着すれば、一般的な雪道では走行可能となる。しかしいかに冬用タイヤを履いていても、通行できない地域がある。それがチェーン規制区域だ。

さまざまな種類のチェーンが走行可能。薬剤吹付はNG

画像: 重く、着脱にコツが必要な金属製チェーンに比べ、女性も取り付けやすい布チェーン。(画像はイメージです)

重く、着脱にコツが必要な金属製チェーンに比べ、女性も取り付けやすい布チェーン。(画像はイメージです)

チェーン規制が実施される付近の住民なら冬期はチェーンを常に車載しているはずだが、他地域の住民もタイヤチェーンの購入をオススメしたい。というのもいつチェーン規制区域を通行するかわからないし、チェーン規制区域外でも積雪によって立ち往生することもあるからだ。タイヤチェーンは金属チェーン、ウレタン&ゴムチェーン、布製カバータイプから選びたい。これらなら通行できるが、薬剤を吹き付けるタイプは通行不可だ。

一般道のチェーン規制該当区域を通行する際、まず該当区域に通じる道路にはチェーン規制実施の電子案内が掲出される。これを見て規制区域を把握し、通行する必要がないなら近寄らないようにしたい。チェーン規制該当区域のすぐ手前には雪かき作業車が常駐するスノーステーションがあり、そこに誘導されチェーンのチェックを受ける。ここでチェーンを装着するか、未携帯の場合引き返すか、チェーン規制が解除となるまで待機する必要がある。

高速道路でチェーン規制が入ったら、早めに一般道に降りよう

画像: 高速道路のチェーン規制を避けて一般道へそれても、凍結路や圧雪路が待っている可能性はあるので注意しよう。(画像はイメージです)

高速道路のチェーン規制を避けて一般道へそれても、凍結路や圧雪路が待っている可能性はあるので注意しよう。(画像はイメージです)

チェーンを装着して規制区域内を走行中に、チェーンが破損したり積雪量が想像以上だったりで運転が難しい状態になったら、規制区域道中には退避用の側道や牽引車の基地があるので、それらに避難したらいい。もし避難場所に辿りつけないなら、可能ならUターンして引き戻るか、ストップせざるをえない。この時には発煙筒を焚いて、周囲に存在を知らせて救助を待つしかない。

高速道路でもチェーン規制区域の前から電子案内が掲出されるので、早めに最寄のインターから一般道に降りよう。チェーン規制区域手間のSAやPAでチェーン検査が行われ、チェーンを携帯しているなら装着し、未携帯なら次のインタ―チェンジで一般道に降りるよう促される。もし高速道路を走行中にチェーン規制が実施されたら、落ち着いてスピードを落として次のSA/PAまで辿り着くことだ。そこでチェーンを装着するか、待機したらいい。間違えても側道に停車しないことだ。さらなる交通事故を誘発しかねない。

タイヤチェーンは消耗品で、筆者は金属製でも2シーズンで交換していた。まだ使えるではなく、いざという時の予防交換と思ってのこと。タイヤチェーンはできるだけ、常に万全の状態にしておきたい。(文:猪俣義久)

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