より伸びやかなフォルムにスタイルも一新
「エクリプス クロス」ガソリンモデル（ボディカラーは、レッドダイヤモンド）。
エクリプス クロスは、三菱のクロスオーバーSUVだ。2017年にグローバルで発売された現行型が初代モデルとなる。
エクステリアでは「Daring Grace（大胆にして、優雅）」をデザインのコンセプトに、前後のオーバーハングを延長し、前後のデザインを一新して、より流麗で上質なフォルムを実現するとともに、SUVとしてのダイナミズムを高めている。
フロントまわりではダイナミックシールドを進化させ、ランプ類のレイアウトを変更して、より精悍でスポーティな表情となった。バンパー下部にはスキッドプレートも採用している。リアウインドーは従来型のダブルガラスからシングルガラスに変更し、すっきりした後方視界を確保している。高い位置に配した三方向に伸びるリアコンビランプは被視認性の良さと独自性を持たせている。
「エクリプス クロス」PHEVモデル（ボディカラーは新色のホワイトダイヤモンド）。
インテリアはブラックを基調に、エンボス加工のスエード調素材と合成皮革のコンビネーションシートを上級グレードに採用。オプションの本革シートは従来のブラックに加えてライトグレーも設定された。
新たに設定されたPHEVは、アウトランダーPHEVから継承したものを、エクリプス クロス用に制御を最適化したもの。2.4LのMIVECエンジンに前後1基ずつの高出力モーターと大容量の駆動バッテリーなどで構成するツインモーター4WD方式のPHEVシステムだ。電動車ならではの滑らかで力強い加速や、軽快感と安心感のあるハンドリングを実現している。
駆動用バッテリーは13.8kWhで、WLTCモードによるEV航続距離は57.3km。走行モードは、「EV走行モード」、エンジンで発電してモーターで駆動する「シリーズ走行モード」、モーターがアシストする「パラレル走行モード」を、走行状況に応じて自動で切り替える。
また、車内に設置した100V AC電源（最大1500W）で電化製品に電力の供給が可能。アウトドアレジャーはもちろん、非常時には頼もしい電力源となる。
PHEVのシステムは、アウトランダーPHEVのものをベースに制御を最適化している。
PHEVモデルは、ツインモーター4WDをベースとしたS-AWC（スーパー オールホイール コントロール）で車両を制御する。ガソリンモデルの4WDは、電子制御4WDをベースに、AYC（アクティブ ヨー コントロール）やABS／ASC（アクティブ スタビリティ コントロール）を強調させるS-AWCを採用して、操縦性を向上させている。
機能装備では、ミツビシパワーサウンドシステムを専用に設計して搭載。なめらかでみずみずしい音質を実現している。また、新設定のスマートフォン連携ナビゲーションは、ディスプレイ画面を8インチに拡大し、スマートフォンのアプリを楽しむこともできる。
主なグレードと車両価格は、PHEVモデルがMの384万8900円〜Pの447万7000円。ガソリンモデルが、M（2WD＝FF）の253万1100円〜Ｇ プラスパッケージ（4WD）の334万6200円。
パワートレーンは、PHEVモデルは2.4L DOHC＋ツインモーターの4WDのみ。ガソリンモデルは、1.5L DOHCターボ＋8速スポーツモードCVTで、2WDと4WDが設定されている。
新設定のスマートフォン連携ナビゲーションは、ディスプレイ画面を8インチに拡大している。
10月15日から予約注文を受け付けている新型エクリプス クロスは、既に11月末の時点で月販目標の2倍となる約2000台を受注している。
現在、アウトランダーPHEVの後継モデルを開発中の三菱は、2030年には電動車比率を50％にすることを目指している。アウトランダーに続きエクリプス クロスにもPHEVが設定されたことで、他メーカーも含めてSUV市場も電動化に拍車がかかりそうだ。
三菱エクリプス クロス PHEV 「P」主要諸元
●全長×全幅×全高：4545×1805×1685mm
●ホイールベース：2670mm
●車両重量：1920kg
●エンジン種類：直4 DOHC＋モーター×2
●排気量：2359cc
●エンジン最高出力：94kW＜128ps＞／4500rpm
●エンジン最大トルク：199Nm＜20.3kgm＞／4500rpm
●モーター最高出力：60kW＜82ps＞＋70kW＜95ps＞
●モーター最大トルク：137Nm＜14.0kgm＞＋195Nm＜19.9kgm＞
●駆動方式：フロント横置き4WD
●WLTCモード燃費：16.4km／L（ハイブリッド）
●タイヤ：225／55R18
●車両価格＜税込み＞：447万7000円
