2020年12月6日(日本時間7日)、F1第16戦サヒールGPがバーレーン・インターナショナル・サーキット(サヒール・サーキット)で開催され、レーシングポイント・メルセデスのセルジオ・ペレスが初優勝。2位には初表彰台となるルノーのエステバン・オコン、3位にはレーシングポイントのランス・ストロールが入る大波乱の結果となった。期待のマックス・フェルスタッペンはリタイア。ホンダ勢はアレキサンダー・アルボンの6位が最上位だった。

ペレスが涙の初優勝、快走ラッセルはチームのミスに泣く

前週のバーレーレンGPと同じサーキットながらより距離の短いアウタートラックのレイアウトで開催された今回、スタートから終始主導権を握っていたのは新型コロナウイルス感染で欠場した王者ルイス・ハミルトンの代役として出場したジョージ・ラッセルだった。

ミディアムタイヤからハードタイヤへの交換も難なく済ませ、このまま初優勝かと思われたが、61周目に思わぬ事態が起きる。

自らの代役としてウイリアムズ・メルセデスを駆っていたジャック・エイトキンが最終コーナーでクラッシュし、壊れたパーツを処理するためにセーフティカーが出動。ここでメルセデスはラッセルをピットに呼び込むが、ここで予定とは違うタイヤを装着するというまさかのミスを犯してしまったのだ。

ラッセルはもう一度ピットインを迫られて、やはりメルセデスのピットミスで順位を落としたチームメイトのバルテリ・ボッタスの後ろ5番手に後退。ラッセルはここからセーフティカー明けにミディアムタイヤで猛然と追い上げて2番手まで浮上するが、タイヤパンクというさらなる不運に見舞われて万事休す。千載一遇のチャンスを逃すことになった。

メルセデスのミスで大チャンスが転がり込んだのが1周目のアクシデントで一時は最下位まで後退、その後怒涛の追い上げで3番手まで浮上していたペレスだった。

2台のメルセデス後退で首位を奪うと、セーフティカー明けにスパートして後続を引き離し、そのまま歓喜のチェッカーへ。メキシコ人ドライバーとしては、1970年オランダGPのペドロ・ロドリゲス以来の殊勲となった。

画像: 大波乱のサヒールGPを制したセルジオ・ペレス(レーシングポイント・メルセデス)。

大波乱のサヒールGPを制したセルジオ・ペレス(レーシングポイント・メルセデス)。

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