一見したところでは16インチのホイールが小さく見えたり、タイヤがちょっと軟弱かなといった感じはあるものの、光沢のあるボディカラーや室内の作り込みの重厚さに変わりはなく、プレミアム ブランドとしての威光はしっかり保たれている。
走りに関しては従来のISシリーズ同様、しっとりした中にも落ち着き感があって快適そのもの。軽い2.5Lエンジンを搭載しているためか、コーナーではフロントの動きが実に素直だ。沈み込みがスーッと出ていることから路面からの突き上げ感がなく、乗り心地はソフトだ。それでいながら荷重が小さいことでロールの進行が抑えられ、旋回中の安定感もしっかり保たれている。
タイヤ自体のグリップレベルはそこそこだから、限界付近ではジワジワとGが抜けてくれるため、ワインディングでは限界がわかりやすく、手軽にスポーツ走行が楽しめる。
エンジンは吹け上がりは速いもののピーク感は少い。だが、ハンドリング同様に軽さが命。ボディにしっかり感が出たことで振動が少なく、高級感の中にも軽快な走りを楽しめるようになった。価格的にもレクサスの魅力がグッと接近してきた。IS250は単なるエントリーグレードではなく、クロウト受けする「買い」の1台かもしれない。
■レクサス IS250 主要諸元
●全長×全幅×全高:4585×1795×1430mm
●ホイールベース:2730mm
●車両重量:1570kg
●エンジン種類:V6 DOHC
●排気量:2499cc
●最高出力:158kW<215ps>/6400rpm
●最大トルク:260Nm<26.5kgm>/3800rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:FR
●10・15モード燃費:11.8km/L
●タイヤ:205/55R16
●当時の車両価格<税込み>:392万円