「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「ダイハツ タント エグゼ」だ。

ダイハツ タント エグゼ(2009年)

画像: タントの仲間ではあるが、Bピラーレスのスライドドアではなく普通のスイングドアを採用している。

タントの仲間ではあるが、Bピラーレスのスライドドアではなく普通のスイングドアを採用している。

タントの新しい仲間、エグゼはタント最大の特徴だったBピラーレスのスライドドアは採用せず、普通のスイングドアとなった。タントのユーザーは、若者層/子育て層/高年齢層の3つに分けられ、このうち若者層と高年齢層から「欲しいのはタントのスペース。Bピラーレスも複雑なシートアレンジもいらない。そのかわりに燃費の良さや、バリュー価格といった魅力を足して欲しい」という要望があったという。ならば、要望に大人の魅力をプラスして出来上がったのがタント エグゼというわけだ。

ちなみにエグゼはエグゼグティブの略ではないらしいのだが、どう見てもエグゼクティブ仕様に思えてしまう。たとえばフロントウィンドー上部のスモーク加工。これはタントに比べるとAピラーが寝かされたため、眩しさを軽減するために取り入れられたものなのだが、この処理は多くの高級輸入車に施されているもの。

わかりやすいのがシートだ。ダイハツ得意の90度近く開くドアを開けると、本当にリビングのソファのような形状のシートが現れる。背もたれ&座面の大きさはもちろんのこと、クッションの厚みも十分。リアシートの座面の厚さは、タントの2倍はある。また、こんなに大きなシートでも、室内が広いのでほぼフルフラットにできる。

インパネまわりもタントと比べるとスッキリ見えるが、小物入れが巧妙にたくさん設けられていて、グローブボックスはダイハツ車の中で最大級の8Lサイズ。

画像: ベージュとブラックのハイコントラストな配色が特徴のエグゼの室内。滑らかな面構成のインストパネルが大人っぽい。

ベージュとブラックのハイコントラストな配色が特徴のエグゼの室内。滑らかな面構成のインストパネルが大人っぽい。

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