新開発プラットフォーム「CMP」の採用によって、プジョーらしさの真骨頂ともいえる個性的で快適な乗り味が実現された「2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」受賞の208/e-208。その戦略的な価格設定も見逃すことはできない。(Motor Magazine2021年3月号より)
クラスを超えた洗練度の高い乗り味を実現
プジョーといえばネコ足。つまり、不快なショックはそっくり吸収し、ボディの無駄な動きはしっかり抑え込むという 「硬柔らかいサスペンション」が彼らの真骨頂なのだけれど、それがこの新型208/e-208では見事に再現されている。
いや、厳しいことを言えば、ちょっと前までのプジョー車はこのネコ足がうまくできていなかった。それが、EMP2プラットフォームを採用した現行型308あたりから往年の感触が復活。Bセグメントモデルの新型208でも新開発CMPプラットフォームを用いることで、プジョーに相応しい乗り心地とハンドリングのバランスが実現できたような気がする。
そんな208は、極端な大入力が路面から加わったときのみ、足まわり系からやや心許ない振動が伝わってくるが、それを除けば実に頼もしくボディを支え続け、そして不快なショックを取り除いてくれる。
そのしっかりとした印象は、プレミアムブランドが作る一部のCセグメントモデルさえ凌ぐほどに洗練されている。「3気筒らしさ」が抑え込まれた1.2Lターボエンジンもレスポンスが良好なうえ、ボトムエンドから思いがけないほどに太いトルクを生み出す。