どこをとっても不満がない。価格の魅力も大きい
それでも、私が208でもっとも高く評価したくなるのがインテリアの仕上がりである。小径ハンドルの上からメーターパネルをのぞき込む「i-コックピット」のコンセプトに馴染まなかった人でも、数字やアイコンをカラフルに、そして奥行きのある3次元風に表示する新機軸の 「3D i－コックピット」の見やすさと未来感には感銘を受けるのではないか。
しかも、この「3D i－コックピット」を取り囲むダッシュボードやドアの内張りなどのデザイン性が高く、用いられている素材の質感も申し分ない。シートにしても、素材に安っぽさなどは皆無でステッチのほころびは一切ない。その仕上がりは「プジョーさん、こんなにコストをかけてしまって大丈夫ですか？」と心配になるほど素晴らしい。
装備面では、さすがにナビゲーションシステムはつかないものの、アクティブレーンキーピングやアダプティブクルーズコントロールまで標準装備。その動作にはもうひとつ滑らかさが欲しいけれど、やはりついていれば安心・便利であるのは間違いない。
つまり、どこをとっても不満がないどころかモノによってはクラスを超えた仕上がりなのに、200万円半ばからの価格設定を実現したところに新型208の最大の魅力はあると思う。（文：大谷達也／写真：永元秀和）
アリュールは16インチホイールに195／55R16タイヤを装着。GTラインは17インチ仕様となる点が大きな違い。
プジョー208GTライン主要諸元
●全長×全幅×全高：4095×1745×1465mm
●ホイールベース：2540mm
●車両重量：1170kg
●エンジン：直3 DOHCターボ
●総排気量：1199cc
●最高出力：74kW（100ps）／5500rpm
●最大トルク：205Nm／1750rpm
●トランスミッション：8速AT
●駆動方式：FF
●燃料・タンク容量：プレミアム・44L
●WLTCモード燃費：17.0km／L
●タイヤサイズ：205／45R17
●車両価格（税込）：293万0000円
プジョー208アリュール主要諸元
●全長×全幅×全高：4095×1745×1465mm
●ホイールベース：2540mm
●車両重量：1160kg
●エンジン：直3 DOHCターボ
●総排気量：1199cc
●最高出力：74kW（100ps）／5500rpm
●最大トルク：205Nm／1750rpm
●トランスミッション：8速AT
●駆動方式：FF
●燃料・タンク容量：プレミアム・44L
●WLTCモード燃費：17.0km／L
●タイヤサイズ：195／55R16
●車両価格（税込）：259万9000円
プジョーe－208GTライン主要諸元
●全長×全幅×全高：4095×1745×1465mm
●ホイールベース：2540mm
●車両重量：1500kg
●モーター：交流同期電動機
●最高出力：100kW（1360ps）
●最大トルク：260Nm／300－3674rpm
●バッテリー総電力量：50kWh
●JC08モード航続距離：403km
●駆動方式：FWD
●タイヤサイズ：205／45R17
●車両価格（税込）：423万円
