「2020-2021 日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」に輝いたレヴォーグ。そのシャシとボディの進化と質感の向上ぶりに驚き、アイサイトXが採用したアイディアにも感服。さらに、優れたコストパフォーマンスを実現し、商品力は現状でも高いと石井氏は評価する。

欧州プレミアム級の水準に達したシャシの動的質感

レヴォーグには評価するべき点が多いが、その中でも動的質感の向上は想像以上だった。SGP(スバルグローバルプラットフォーム)は2016年発売のインプレッサから採用が始まり、それ以前に比べれば大きな進化を果たしていた。

ただ、ちょっとだけ惜しいと思わせたのがパワーステアリングのフィーリング。シングルピニオン式のそれは、中立付近が曖昧で直進時の微舵での修正などが少しやりづらかった。もうワンランク上のユニットを使えばさらに良くなるのに、と感じたものだ。

それを開発陣に伝えると、 2ピニオン式も試しており、もの凄く良くなることは確認している、しかしコストが合わず見送った、と明かしていた。あれから約4年。インプレッサよりも上位車種のレヴォーグには晴れて2ピニオン式EPSを採用。素晴らしいフィーリングで、自分としても胸のつかえがとれた思いだ。

フルインナーフレーム構造となって進化したSGPとの組み合わせ、上位グレードへの可変ダンパーの採用なども含め、シャシの動的質感は一気に欧州プレミアム級にまで高まった。

画像: 高速道路の巡航も得意科目。長距離ドライブの疲労も少ない。

高速道路の巡航も得意科目。長距離ドライブの疲労も少ない。

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